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記事番号:T00077228
2018年5月25日15:48

 供給逼迫(ひっぱく)が電子業界の懸念を集める積層セラミックコンデンサー(MLCC)について、台湾業界大手の華新科技(ウォルシン・テクノロジー)が24日、今後も新技術の発展に応じて需要が増え、特に車載用は電気自動車(EV)の普及に伴って今後10年で需要が10倍に拡大し、供給不足が常態化するとの見通しを示した。25日付工商時報などが報じた。

/date/2018/05/25/00top_2.jpg顧総経理。同社の業績説明会は約200席が満席となり、業界動向への関心の高さが示された(24日=中央社)

 顧立荊同社総経理は業績説明会で、車載用MLCCについて、EVは1台当たりでガソリン車の10倍に当たる最低1万個を必要とすると説明。現在、ガソリン車用は世界のMLCC消費量の15~20%を占めており、世界の主要国が2035年から40年にかけて電動化に取り組む中、車載用MLCCは今後10年間、世界大手3社が全ての生産能力を充てても足りず、25年時点でも依然供給不足で、市場は10倍に拡大すると見通しを示した。

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 その上で、日本の大手メーカーが生産ラインを車載用に振り向けるため、3C(コンピューター、通信、家電)製品向けを台湾メーカーが引き受けて、MLCCの供給不足は15~30%へ、もし第5世代移動通信規格(5G)が来年下半期に商用化されるならば、さらに悪化すると話した。

 MLCCは生産装置の納期が20年まで伸びており、供給不足の現状は「トンネル内で出口の明かりが見えない状態だ」と話した。

「価格上昇は当然」

 MLCCは昨年以来、値上げが続いている。これについて顧総経理は、従来の価格が低過ぎただけで、合理的な水準への調整にすぎないとの見方を示した。携帯電話の例を挙げて、16年当時、MLCCが価格に占める割合はわずか0.1%だったのに、それが2倍や3倍になったところで問題なのかと指摘した。

生産能力拡大へ

 顧総経理はまた、同社は顧客の需要に対応するため、第2四半期から下半期にかけて生産能力を10~20%拡大する計画で、今年は生産増と製品価格の引き上げによって好調な業績が期待できると語った。

 同社の今年第1四半期の売上高は66億4,200万台湾元(約243億円)で、16年比で57%増えた。今年第1四半期の純利益13億900万元、1株当たり純利益(EPS)2.71元はいずれも過去最高となった。

【図】

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