ニュース 社会 作成日:2018年6月8日_記事番号:T00077515
近年のジョギングブームを背景に、台湾各地で毎年多くのマラソン大会が開催されているが、こうした大会では通常、給水所でランナーに水を提供するため、使い捨てのプラスチック製コップが大量に使用されており、環境保護の流れに反するとの批判が出ている。
グリーンピースは、マラソン大会の使い捨てコップや記念品が海洋の生態系を破壊すると訴えた(7日=中央社)
環境保護団体、グリーンピースがこのほど発表したレポートによると、2017年には台湾全土で784回のマラソン大会が開催され、1大会当たりの参加人数を4,000~5,000人とすれば、少なくとも400万個の使い捨てコップが使用されたと推定される。この量のコップを重ねた場合、台北市の超高層ビル「台北101」394棟分の高さになるそうで、グリーンピースは、健康とストレス解消という目的で大会に参加するランナーは、無意識のうちに環境の健康を破壊していると指摘した。
なお同団体が、マラソン大会に参加経験のあるランナー1,068人を対象にアンケート調査を実施した結果、80%近くが「大会で使用される使い捨て製品が環境に及ぼす影響が気になったことがある」と回答。また70%以上がマラソン大会に参加する際に「自分でコップを用意してもよい」、25%が「主催者が用意するコップは再利用可能なものでもかまわない」と答えた。
なお台北市では毎年12月、ハーフマラソンとフルマラソン合わせて2万7,000人のランナーが出場する市政府主催の大会「台北マラソン」が開催されている。
使い捨てコップの使用に問題が指摘されたことを受けて同市政府環境保護局(環保局)は、今年度はグリーピースと協力し、参加者に自前の給水用コップ持参を推奨すると表明。さらに今後、台北市内でマラソン大会の開催申請を行う全ての団体に対し、同様の環境への配慮を求めていく考えを示した。
この他、台中市や高雄市、彰化県当局も、マラソン大会におけるプラスチック製品の使用を削減したいとの意向を表明しており、今後、台湾で開催されるマラソン大会で「マイコップ持参」が広がりそうだ。
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