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上場企業の5月売上高、輸出好調で過去最高に


ニュース 電子 作成日:2018年6月12日_記事番号:T00077543

上場企業の5月売上高、輸出好調で過去最高に

 上場・店頭公開企業の5月売上高が11日出そろい、全社で前月比6.5%増、前年同月比14.47%増の2兆7,970億台湾元(約10兆4,000億円)と、非需要期ながらも輸出が好調で、5月としての過去最高を記録した。証券会社は、二大輸出先である中国と米国の経済が好調な他、受動部品、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などの部品価格上昇が貢献したと分析した。12日付工商時報などが報じた。

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 上場・店頭公開企業の1~5月の売上高は、前年同期比9.62%増の13兆2,690億元で、1~5月として初めて13兆元を超え、過去最高を記録した。伸び率も過去6年で最高を記録した。

 統一証券投資顧問の黎方国董事長は、米中貿易摩擦の中でも台湾企業の競争力が発揮されていると分析した。

 証券会社は、6月より米アップルの「iPhone」新機種や中国のスマートフォンメーカーからの調達が始まり、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)などの売上高増加が見込め、早くも非需要期を脱する可能性があるとみている。

受動部品など、過去最高108社

 企業別では、5月売上高の過去最高更新が108社と、前月比60社増、前年同月比55社増えた。

 受動部品の供給不足、価格上昇を受け、受動部品最大手の国巨(ヤゲオ)の5月売上高は、前月比31.3%増、前年同月比151%増の63億5,200万元で過去最高を更新した。華新科技(ウォルシン・テクノロジー)も前月比25.2%増、前年同月比128.4%増の39億1,800万元で過去最高を更新した。

 この他、▽セメントの台湾水泥(台湾セメント、TCC)と亜洲水泥(アジアセメント、亜泥)▽石化の台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)▽工作機械部品の上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)▽産業用コンピューター(IPC)の友通資訊(DFI)──などの5月売上高が過去最高を更新した。

 5月売上高が首位だったのは鴻海精密工業で、前月比0.9%増、前年同月比24%増の3,471億300万元で、5月の過去最高を更新した。

従来型産業、堅調

 電子業の5月売上高は、▽ICパッケージング・テスティング(封止・検査)、前年同期比194.8%増▽DRAM製造、102.3%増▽受動部品、74.2%増──が大きく伸びた。

 業種別では、▽セメント、前年同月比34.27%増▽半導体、33.72%増▽石油・電気・ガス、30.88%増▽石化、25.2%増──など、従来型産業の成長が目立った。一方、光電は9.86%減、通信・ネットワークは0.55%減だった。

【表】