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米国の対中追加関税、台湾への間接影響懸念


ニュース その他分野 作成日:2018年6月19日_記事番号:T00077666

米国の対中追加関税、台湾への間接影響懸念

 米政府は15日、中国の知的財産権侵害への制裁措置として、500億米ドル分の中国製品に25%の追加関税を課すと発表し、台湾への間接的影響が懸念されている。19日付工商時報などが伝えた。

 沈栄津経済部長は19日、内部会合を開き、今回の措置による台湾への影響について検討する。

 追加関税は7月6日に発動される第1弾と、実施時期未定の第2弾に分かれる。うち第1弾は818品目、340億米ドル分で、工作機械などが対象だが、台湾への影響は小さい見通しだ。台湾メーカーが生産する工作機械は中国向けが中心で、米国には輸出されていないためだ。しかし、第2弾の284品目、160億米ドル分にはDRAM、半導体モジュール、プラスチック製品、半導体製造設備などが含まれるため、経済部は神経を尖らせている。

 台湾政府高官は「米国が中国の製造業振興政策『中国製造2025(メード・イン・チャイナ2025)』の進展を抑え込むため、高関税で中国の半導体製品が国際市場で競争できないようにすれば、台湾に中長期的にどんな影響が及ぶのかを深く検討する必要がある」と指摘した。

 一方で、台湾への受注シフトが起き、むしろ台湾にはプラスになるとの見方もあるなど、予想は交錯している。