TSMC、5ナノ量産19年末にも


ニュース 電子 作成日:2018年6月22日_記事番号:T00077724

TSMC、5ナノ量産19年末にも

 ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は21日、5ナノメートル製造プロセスは早ければ2019年末に量産を開始すると明かした。5ナノプロセスを採用する南部科学工業園区(南科)で建設中の12インチウエハー工場には総額250億米ドルを投じる見込みで、台湾のハイテク業界で過去最大規模となる。魏哲家総裁は、5ナノプロセス以降にはTSMCを含め世界で1~2社しか投資できないと、強い自信を示した。22日付工商時報が報じた。

/date/2018/06/22/00top_2.jpg魏総裁は、顧客の成功をサポートすることがTSMCの使命で、顧客との協力関係は永遠に変わらないと強調した(21日=中央社)

 TSMCの孫元成技術長は21日に開催したTSMC18年台湾技術フォーラムで、5ナノプロセスは19年上半期にリスク生産、19年末~20年初めに量産を開始し、業界で先頭を走ると説明した。

 業界関係者は、5ナノプロセスが予定通り量産に入れば、先行メリットを享受し、受注を総なめできると指摘した。同日付工商時報によると、TSMCは同業他社より早く今年上半期に7ナノプロセス量産を開始したことで、サムスン電子からクアルコムの受注を、グローバルファウンドリーズ(GF)からアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の受注を取り戻したとされる。

 孫技術長は、7ナノプロセスは年内に50以上の製品がテープアウト(設計完了)する予定と説明した。人工知能(AI)、仮想通貨の採掘(マイニング)装置向けが中心だ。また、7ナノ強化版は第3四半期にリスク生産、来年量産を開始し、極端紫外線(EUV)リソグラフィー技術の導入も予定する。同社の今年の生産能力は12インチウエハー換算で1,200万枚と、前年比9%増加する見通し。このうち、7ナノプロセスと10ナノプロセスは倍増し、来年は5割増を見込む。

サムスンに皮肉

 TSMCは今月5日、創業者の張忠謀(モリス・チャン)氏が董事長の座を退き、劉徳音董事長、魏総裁のツートップ体制に移行したところだ。

 魏総裁は、TSMCは昨年の研究開発(R&D)費が26億5,200万米ドルで過去最高、過去3年、毎年20億米ドルを超えていると説明。研究開発者は6,145人で、08年の2,069人から約3倍に増加したと説明した。

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 また魏総裁は、TSMCは設計チームに1,500人を抱えており、自社で半導体を設計して作ることも可能だが、顧客を裏切り、ライバルとなることはないと語り、会場の笑いを誘った。自社用にも顧客向けにもスマートフォン用チップを作るサムスンを皮肉ったようだ。

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