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ミラマー映画館が1カ月休業、経営者一族の抗争で


ニュース 商業・サービス 作成日:2018年6月22日_記事番号:T00077741

ミラマー映画館が1カ月休業、経営者一族の抗争で

 シネマコンプレックスチェーン、美麗華影城(ミラマー・シネマズ)を経営する美麗華娯楽は21日、大直皇家影城(台北市中山区)を22日より1カ月間休業すると発表した。美麗華集団内の争いが背景にある。22日付蘋果日報が報じた。

/date/2018/06/22/11cinema_2.jpg黄世杰氏は、次女が政治勢力の介入を招き、映画館を休止に追い込んだと非難。これに対し美麗華娯楽は「でっち上げ」と反論した(21日=中央社)

 美麗華集団は創業者の黄杏中氏が2015年に死去した後、黄杏中氏の子供4人のうち、次男の黄世杰氏がグループの主要事業を独占。黄世杰氏は16年3月、長兄の黄世昌氏が総経理を務めるショッピングセンター、美麗華百楽園(ミラマー・エンターテインメント・パーク)の正面に新たに「美麗新広場(Mマックス・ニュー・スクエア)」を出店し、さらに他の親族と組んで黄世昌氏を総経理から引き下ろしたため対立関係は回復不能となっていた。

 黄世昌氏が黄世杰氏に反撃を加えた結果が、今回の大直皇家影城の1カ月休業だ。大直皇家影城は、美麗華百楽園傘下の「美麗華娯楽」が黄世杰氏が設立した「美麗新娯楽」に経営を委託していたが、美麗華娯楽は黄世昌氏の意向を受けた次女の黄秋香氏が今年3月に董事長に就任。黄秋香氏は5月、競業避止義務の精神に違反するとして美麗新娯楽との委託契約を解除し、大直皇家影城を「接収」した。この際、機材の扱いでミスが起きて上映が困難になった結果、1カ月間の休業を余儀なくされた。

 黄世杰氏はゴルフ場の美麗華開発も経営しているが、黄世昌氏と黄秋香氏は来週28日に行われる同社の役員改選の際、黄世杰氏を辞任させて経営権を奪うとの観測も出ている。