ニュース 電子 作成日:2018年6月25日_記事番号:T00077748
ノートパソコン受託生産大手、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)は22日、受動部品などの需給逼迫(ひっぱく)に伴う部品コスト上昇を受け、第3四半期の受託生産価格を引き上げると表明した。今回の受動部品の供給不足で、初の値上げ表明だ。値上げ幅は明かしていないが、10%未満とみられている。ある最終製品メーカーは、価格見直しはないが、新製品の価格に転嫁する可能性があると指摘した。23日付経済日報などが報じた。
許勝雄(ロック・シュー)董事長(中)は22日の株主総会で、米中貿易摩擦がこれ以上激化すれば、台湾も他人事(ひとごと)ではいられないと述べた(22日=中央社)
コンパルの陳瑞聡総経理は、受動部品メーカーからの供給では必要な量の6割しか確保することができず、不足分は現物(スポット)市場から調達するが、オファー価格の10倍と高いため、値上げに踏み切ると説明した。既に顧客の大部分が値上げを受け入れており、残りの顧客とも調整を進めていると述べた。
同業の英業達(インベンテック)は、現時点では値上げする予定はないと説明した。広達電脳(クアンタ・コンピューター)、緯創資通(ウィストロン)、和碩聯合科技(ペガトロン)はノーコメントだ。
7月もMLCC価格上昇か
陳総経理は、7月以降も積層セラミックコンデンサー(MLCC)価格が上昇し、年内は受動部品の供給不足が続くとの予測を示した。
陳総経理は、電子製品はライフサイクルが短く、設計を変更すれば、顧客の認証を再度得る必要があるため、売れるタイミングを逃すと語った。このため現在は、受動部品メーカーとの長期契約締結や、康舒科技(アクベル・ポリテック)、智易科技(アルカディアン・テクノロジー)、鋐宝科技(CBN)などコンパルが属する金仁宝集団の調達力で、供給不足に対応していると述べた。
翁氏、総経理に昇格へ
コンパルは7月の董事会で、役員を改選する。陳総経理は副董事長に就任し、執行副総経理の翁宗斌氏が総経理に昇格する予定だ。翁氏は社歴29年、PC事業部などを歴任した。
【表】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722