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半導体用ウエハーGWC、21年以降の受注交渉開始


ニュース 電子 作成日:2018年6月26日_記事番号:T00077773

半導体用ウエハーGWC、21年以降の受注交渉開始

 半導体用シリコンウエハー世界3位、環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)の徐秀蘭董事長は25日、既に2020年までの受注が埋まった中、顧客と21~25年分についての交渉が始まっており、受注価格に引き下げ余地はないと、需要の強さを説明した。同社は現在、電子業界で最も長期の受注見通しが立っているといえそうだ。26日付工商時報などが報じた。

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 徐董事長はまた、現在6インチウエハーまでも需給逼迫(ひっぱく)状態だと明らかにした。12インチウエハーの供給不足によって顧客は8インチを選択。その8インチも受注が埋まり、6インチにまで発注が及んでいるという。同社の6インチは長期契約がなく、四半期ごとの交渉で受注価格が決まるため、12インチや8インチよりも価格が上がりしやすいと説明した。

 現状のシリコンウエハー供給不足の要因として徐董事長は、生産能力の新規稼働が限定的なこと、および車載用半導体などの需要が引き続き増加していることを挙げた。信越化学工業、SUMCO、GWC、独シルトロニック、韓国SKシルトロンの大手5社はいずれも増産計画を立てているが、いずれもボトルネック除去によるもので増産規模は大きくないという。

 このうちGWC自身の生産拡大計画については、技術協力を行っている日本のフェローテックホールディングスの上海8インチ工場が、7月に出荷量が5万枚を突破、8月には10万枚とフル稼働状態になると説明した。

 また、同社が韓国・忠清南道天安市に計画している12インチ工場については、一部の設備の納期が要求通りになるかを確認しているところで、詳細を取り決めた後、9月に正式発表するとの見通しを示した。

10四半期連続で増収へ

 足元の業績は好調だ。徐董事長は第2四半期で10四半期連続の増収は確定的で、下半期はオファー価格上昇の他、ボトルネック除去の効果などから、業績は上半期を上回るとの見通しを示した。半導体用シリコンウエハー業界は今後10年、良好な局面が続くと予想している。

【表】