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桃園MRT緑線、25年開通へ


ニュース 運輸 作成日:2018年7月6日_記事番号:T00077986

桃園MRT緑線、25年開通へ

 桃園市を南北に走る桃園MRT(都市交通システム)緑線が10月に着工し、2025年に一部開通する予定だ。全長27.8キロメートルで計21駅、八徳区、桃園区、蘆竹区、大園区を通る。桃園国際空港アクセス路線の桃園機場捷運(桃園空港MRT)や台湾鉄路(台鉄)縦貫線との乗り継ぎが可能で、共に環状路線を形成し、160万人以上の利用が見込まれる。6日付工商時報などが報じた。

/date/2018/07/06/00mrt_2.jpg「三心六線」で、市民や桃園市訪問者の交通の利便性が大きく向上する(桃園市政府捷運工程局より)

 桃園MRT緑線は、八徳(G01)駅から北上し、台鉄桃園(G07)駅を経由し、途中の長興(G14)駅で2路線に分岐、桃園機場捷運の坑口(A11/G32)駅や横山(A16/G18)駅を結ぶ。桃園機場捷運に続く桃園MRT2本目の路線で、桃園市政府が単独で建設する初めての路線となる。総工費は約986億台湾元(約3,600億円)。

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 桃園市政府は5日、機電システムを落札した独シーメンス、韓国の現代ロテム、台湾の中華工程(BESエンジニアリング)との契約に調印した。土木関連工事の一部入札も26日に行われ、10月にも八徳区、または蘆竹区の中正北路で高架区間の工事を始める予定だ。

 緑線には、シーメンスの無線式列車制御システム(CBTC)と現代ロテムの自動運転対応車両が採用され、国際公共交通連合(UITP)基準で最高GoA4レベルの全自動運転が可能だという。

/date/2018/07/06/00mrtgreen_2.jpgスマート技術を活用し、「桃園航空城」周辺の重要インフラを構築する(5日=中央社)

 また、各所にスマート技術を導入する予定だ。車内の自動調光により省エネルギーを実現する他、優先席利用者にセンサータグを配布し、周囲の乗客に席を譲るよう促すシステムを導入する。この他、拡張現実(AR)技術を利用した補修要員の研修や、線路の分岐器(ポイント)、車両の部品などに、交換のタイミングを知らせるスマート診断システムを導入する。

空港線、26年延伸完成か

 桃園市では、3つの都心(桃園、中壢、空港特区)を6つの路線で結ぶ「三心六線」計画が進行中だ。▽桃園MRT緑線の延伸区間(中壢区間、大渓区間)▽台北MRT中和新蘆線の迴龍(O21)駅と接続する棕線▽台北MRT板南線の頂埔(BL01)駅と接続する新北MRT三鶯線延伸区間──が計画段階で、桃園機場捷運の環北(A21)駅~中壢(A23)駅を結ぶ延伸区間は26年の完成を目指している。こうした路線の整備により、台北市・新北市・桃園市の1時間生活圏が実現する見通しだ。

【表】