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台風休み、台北と新北で判断分かれる


ニュース 社会 作成日:2018年7月11日_記事番号:T00078086

台風休み、台北と新北で判断分かれる

 台湾北部海域を10日夜から11日朝にかけて通過した台風8号(アジア名・マリア)で、県市内の公共機関・学校を休みにする「停班停課」の措置をめぐって11日、休みとした新北市と、休みとしなかった台北市・基隆市とで対応が分かれた。3市は共同生活圏との認識の下、2012年から台風休みで歩調を合わせてきたが、今回は別々に判断を下した。11日付蘋果日報が報じた。

/date/2018/07/11/18typhoon_2.jpg台風の接近とともに、台北市では傘もさせないほどの強い風が吹いた(10日=中央社)

 3市は10日は午後4時から同時に停班停課とした。11日を台風休みとするか否かは、午後8時に同時発表を予定していたが、判断をめぐって意見が一致しなかった。新北市は9時ごろ、独自に市のホームページで停班停課を発表。外遊中の朱立倫市長(国民党)はフェイスブック(FB)で、「沿岸部であす(11日)朝に風速7級(毎秒13.9~17.1メートル)を観測、山間部で雨量が400ミリに達する見通しで、停班停課の基準に合致する」と理由を説明した。

 一方、台北市は午後10時、11日は台風休みとはせず、通常の出勤体制とすると発表した。仮に台北市が豪雨・強風に見舞われた場合、柯文哲市長の政治生命に重大な影響を及ぼしかねない決定だったが、11日は未明に強い雨と風を観測した程度で、朝の通勤時間帯の雨も出勤に影響する水準には遠く、判断は妥当なものとなった。

 台北市が台風休みとしなかったことで、11日は株式市場も外国為替市場も通常通りの営業となった。なお、同日は新北市の他、▽桃園市▽新竹県▽新竹市▽苗栗県▽宜蘭県▽連江県──が停班停課とした。

 停班停課の判断は公共機関と学校が対象で、民間企業は従う義務はないが、実際には非常に多くの民間企業が同判断に従って台風休みを決めている。