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「馬英九奮闘館」、ごますり批判で改名へ


ニュース 社会 作成日:2008年6月2日_記事番号:T00007819

「馬英九奮闘館」、ごますり批判で改名へ

 
 苗栗県通霄鎮楓樹里の馬家庄は、16戸23人が暮らす田舎村。国民党の馬英九氏が総統に当選して以来、休日には5,000人の観光客が押し寄せる人気スポットになった。というのも、馬家庄の「扶風堂」に祭られている漢の武将、馬援は馬総統の祖先。馬総統は毎年旧正月には先祖供養のために必ず訪れており、いわば「馬総統ゆかりの名所」なのだ。

 苗栗県はこの観光資源を生かし、より多くの観光客を呼び込もうと、通霄鎮から馬家庄へ通じる道路の拡張工事に1億7,000万台湾元(約5億9,000万円)を投資。さらに9,000万元を投じ、2009年5月完成を目指して「馬英九奮闘館」という、馬総統の業績に関する資料や物語を展示する記念館の建設を決定した。

 ところが、これが馬総統への「ごますり」だとメディアのバッシングを受けることに。略称の「馬奮館」は、「馬糞館」と同音だと皮肉る声も出た。

 これを受け劉政鴻苗栗県長は31日、同館の名称を「族群融合館」に変更すると発表。同館の建設は、決して馬総統へのごますりではなく、あくまでも苗栗の観光発展のため、県民の収入アップが目的だと強調した。

 馬総統は「地方政府が特色ある観光地を発展させようとする意図は評価するが、自分の名前を使うことは反対」との見解で、同館の名称を「族群和諧(調和)館」としてはどうかと劉県長に提案したという。

 同館が最終的にどういう名称になるかまだ分からないが、入場料を200元として、1日800人以上の観光客を呼び込めば2年で元が取れる計算になるという。