ニュース 社会 作成日:2018年7月17日_記事番号:T00078190
台湾でも「インスタグラム」など写真共有アプリが人気を呼び、「もっと映える」写真を撮影したいと考えるユーザーが増える中、もともとはプロカメラマン専用だった撮影スタジオが一般向け貸出業務を手掛けるようになり、しかも売上高の大きな部分を占めるようになっているという。
台湾には全土に撮影スタジオが160カ所存在するとされるが、うち72件が集中する台北市では激しい競争が繰り広げられている。そんな中、インスタブームに目を付けた一部のスタジオやカメラマンが一般の個人向けにレンタル業務を開始したところ、これが大当たりしている。
1980年代生まれの若手カメラマン、孫玉璞さんと呉宗倫さんは6月末、古いカメラや革のソファを配した「欧州レトロ風」、イタリア製スクーター「ベスパ」を置いた「ローマの休日風」、壁一面にバラの花を飾った「フランス・ロマン風」など7種類のセットを個人で利用できるスタジオ「JPスタジオ」をオープン。料金は全てのセットが利用できて1時間1,000台湾元(約3,700円)と安くはないが、既に半月先まで予約で埋まるほどの人気を博しているという。
呉さんによると、誰もがカメラを所有し、気軽にきれいな写真を撮ることが可能になった現在、プロカメラマンに依頼してモデル風写真の撮影を依頼するケースは減ってきており、業績も従来に比べ2割程度落ち込んでいるそうだ。このためスタジオの一般向けレンタルサービスは今後、ますます増えていくと呉さんは予想している。
また「個人でスタジオを借りることは可能か」との問い合わせを受けたことがきっかけとなり、一般向けレンタルを始めた英国風のセットのスタジオ「七号盒子(セブンボックス・スタジオ)」も、1時間1,200元の料金ながら1週間に6日は個人利用があり、業績の半分を一般向け業務が占めている状況だという。
インスタブームの影響は飲食業界にも及んでおり、台北市大安区のレストラン「VA VA Voom」は、レッドカーペットを敷いたり、壁一面にバラの花を飾るなど「インスタ映え」する内装に加え、清朝王宮風のチャイナドレスやチマ・チョゴリといったコスプレ衣装の貸し出し、さらにヘアメークなどのサービスも行って話題を呼んでいる。
インスタブームによる商機は今後、さらに思わぬ業界まで拡大するかもしれない。
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