ニュース 石油・化学 作成日:2018年7月23日_記事番号:T00078279
老舗の大手化学品メーカー、李長栄化学工業(LCYケミカル、栄化)は22日、同社の全株式を米企業ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に総額478億台湾元(約1,740億円)で売却すると発表した。オーナーの李氏一族が、2014年に高雄市で起きた大規模爆発事故による業績低迷などを受けて同社を「身売り」した格好だ。
KKRへの全株式売却を発表する魏正誠LCY副総経理(右)ら。外資による台湾の従来型産業の企業買収としては過去最高の取引額となる(20日=中央社)
KKRによる1株当たり取得価格は56元(2.9元の配当分を含む)で、LCY株価の20日終値を17.28%上回る水準。KKR傘下の「アジア3号ファンド」が投資を行い、今年第4四半期に株式取得を完了する予定で、LCYは上場廃止となる。
23日付自由時報によると、LCYは日本統治時代の1915年に創業した木材伐採「李長栄木業」を起源とし、2代目の李昆枝氏が65年に化学事業に業態転換し、現在のLCYを創業。81年に就任した3代目の李謀偉董事長が同社を大手化学品メーカーに押し上げたが、14年に高雄市で起きた大規模爆発事故の責任を問われて以降、業績が低迷。李氏は董事長を辞任し、事故をめぐる刑事裁判の一審で今年5月に懲役4年の判決を受けていた。
LCYの洪再興董事長は今回の身売りについて、「株主に重大な意義と価値をもたらすほか、会社により多くの経営資金と経営管理のリソースが注入され、永続的発展につながる」とコメントした。
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