ニュース 社会 作成日:2018年7月26日_記事番号:T00078369
インターネットやスマートフォンの発達に伴い、手紙を書く機会は急速に減っており、街角に設置された郵便ポストに投函(とうかん)されるはがきや封筒の数も大幅に減少している。こうした状況を背景に台湾各地でポストの撤去が進んでおり、街の風景から赤や緑の見慣れた立方体が次々と姿を消している。
花蓮県のあるポスト。収集係が開けたところ1通しか手紙が入っていなかった(25日=中央社)
花蓮市では最近、市内に設置された郵便ポストの多くに撤去を知らせる告知が相次いで張り出されている。花蓮県でも8月より現存する86カ所のポストのうち21カ所を減らす予定で、全盛期に比べほぼ半減することになる。こうした状況に市民からは「寂しいね」といった感傷的な声も上がっている。
花蓮県で40年にわたり業務に携わってきた郵便局員は、「通信手段が発達していなかったころ、気持ちや情報を伝える任務は手紙が一手に引き受けていた」と回顧する。ある男性が好意を寄せる女性に毎日ラブレターを送った結果、最終的に配達係と結婚してしまうというエピソードもあったそうだが、「手紙が恋のキューピッド──、そんなエピソードはもう聞かれないだろうな」と少し寂しそうだ。
台南市のある郵便局でも、収集係がポストから回収する手紙が1カ月に2~3通という状況が当たり前で、全く投函されていないというケースもあるそうだ。今後市内133カ所のポストを撤去する予定だ。
同様の状況は他県市でも生じており、基隆市は今年7月までに既に23カ所のポストを撤去。彰化県でも505カ所のうち54カ所で撤去を進める計画だ。
ただ花蓮郵便局の郭信炎局長は「ポストが完全に姿を消すことはない」と強調した。国安郵便局の「サキザヤ族ポスト」や天祥郵便局の「タロコ族ポスト」など既に一部で導入されている原住民文化を取り入れたポストのように、特色あるポストに変身させ、観光客誘致プロモーションに活用するケースもあるという。
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