ニュース 商業・サービス 作成日:2018年7月27日_記事番号:T00078371
統一超商(プレジデント・チェーンストア)が展開するコンビニエンスストア最大手、セブン-イレブンは26日、ベーカリー商品を強化した新型店舗を台北市信義区にオープンした。同じ統一企業集団(ユニプレジデント)傘下のパン専門店「聖娜(Semeur)」、「貝洛邦(Bellopane)」、ドーナツ専門店「ミスタードーナツ」などから、できたて直送の人気商品71種類を取りそろえる。新型店舗のベーカリー部門の売上高は5割成長を見込む。27日付経済日報などが報じた。
専門店のパン、包装済みパン、デザートなどを、水色のベーカリーエリアで販売する(同社リリースより)
新型店舗は、台北市政府にほど近い宏泰店で、セブン-イレブンの店舗では台湾最大の総面積112坪を持つ。このうち10坪をベーカリー商品の販売に充てる。
ベーカリー商品と相性の良い入れたてコーヒーは、5台のセルフ式の最新型コーヒーマシンを導入して提供する。クリーミーな泡でまろやかな口当たりが味わえる「窒素コーヒー」マシンも1台設置した。カウンターでの購入後に顧客が自ら操作して入れる方式で、待ち時間の短縮を図る。
店舗の4分の1はイートインエリア(80席)となっており、3つの大型テーブルや立食席を設け、周辺のビジネスパーソンらの利用を見込む。
毎年2~3割の安定成長
セブン-イレブンでのベーカリー部門の売上高は約50億台湾元(約180億円)超で、鮮食(調理済み食品)部門の約2割を占めるとみられる。現在、できたて直送パンは35店舗、ミスタードーナツのコンビニ内販売は231店舗で取り扱っており、ここ数年、ベーカリー部門の売上高は毎年2~3割の安定的な成長を遂げている。また、窒素コーヒーマシンは既に約20台を導入、年内に100台以上への拡大を目指す。
統一企業は、セブン-イレブンの販売チャネルを利用して、グループ各事業の成長を図る戦略だ。統一企業は傘下に袋詰めパン最大手の統一麺包、パン専門店の聖娜や貝洛邦を抱え、ベーカリー事業群の売上高は約60億元に達する。セブン-イレブンなどの販売と合わせたベーカリー関連売上高は、100億元を超える。なお、台湾のベーカリー市場規模は年間600億元だ。
下半期も新たな新型店
セブン-イレブンは、下半期中にもローストチキンのファストフードチェーン「21世紀風味館」との新型店舗など、1~2形態の新型店舗の展開を予定している。
セブン-イレブンは過去半年に、コスメブランドとの複合店舗「K・Seren」、スポーツジムとの複合店舗「7-ELEVEN X BEING fit」、最新の情報技術(IT)を導入した無人店舗「X-STORE」など、複合店舗や新型店舗を相次いで出店した。現在、複合店舗は直営店が運営しているが、加盟店への開放も予定する。
なお、年初に発表した新デザイン(未来形象)店舗は加盟店からの反応が良く、第2四半期から順次加盟店での改装が始まっている。既に70~80店の改装が完了、年内には100店舗に達する予定だ。
セブン-イレブンの店舗の約9割は加盟店が運営している。複合店舗や新型店舗によって、商圏に合わせた選択の幅が広がることで、加盟店ネットワークの安定維持につながるとみている。
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