食品大手の愛之味はこのほど、病気の牛から採集された生乳が製品に使われた疑惑で当局の指導を受けたことから、牛乳の外部への生産委託を年末まで中止することを決めた。２日付工商時報が伝えた。
今回の疑惑で行政院衛生署と行政院農業委員会が行ったサンプル調査の結果、愛之味が販売している「高原鮮乳」「将軍鮮乳」の品質が国家基準を満たしていないことが判明していた。
愛之味は高原鮮乳の生産委託を中止するとともに、将軍鮮乳の代理販売も取りやめる。また、今後生産委託先の設備や生産環境が国際基準を満たさない場合、牛乳市場から撤退することもあり得ることを明らかにした。
愛之味の牛乳販売は、売上高の５％を占めるにすぎず、台湾の乳製品市場でのシェアは10％に満たないが、毎月の売り上げ減は2,000万台湾元（約7,000万円）前後と見込まれる。
同社は乳製品事業の一時中断を受け、低温流通部門と子会社で人員削減に着手し、阿里山冷蔵流通公司では従業員を135人から96人に削減した。
