ニュース 社会 作成日:2018年7月27日_記事番号:T00078393
台北市政府研究発展考核委員会(研考会)が25日に発表した世論調査結果によると、台北市民の69.7%が「台北市は国際都市」と回答。70%が「外国人とのコミュニケーションに不安はない」と答えており、台北市には国際人としての自負が強い市民が多いという実態がうかがえた。
同調査は18歳以上の台北市民を対象に6月4~7日の夜間に電話アンケート方式で実施され、1,059人から回答を得た。
調査結果によると、92%が「国際化の推進は台北市の発展にとって重要」、77%が「スポーツの大型国際大会を誘致すべき」と答えた。また市民自身の国際感覚に関しても、56%が「日ごろから国際的なニュースに注目している」、65%が「何らかの外国語を話すことができる」と答え、「英語でコミュニケーションができる」との回答も55%に上った。
この他「海外旅行の経験がある」は92%の高回答率となり、うち「年に1度は海外旅行に出掛ける」との回答者も73%に上った。
街中で当たり前のように外国人を見かける台北市は「国際都市」と言って間違いない。こうした環境で日頃から過ごしていれば、海外に興味や関心を持ち、外国語を学んだり、海外旅行に出掛ける市民が増えるのもうなずける。
しかし7割もの市民が「外国人とのコミュニケーションに不安はない」と答えた今回の調査結果に対し、中国文化大学広告学系の鈕則勲教授は「事実との間には大きな開きがある」と疑問を投げ掛ける。その理由として、「『天龍国』(他県市と比べて裕福な上層階級が多い台北市をやゆする呼称)の住民は自尊心が高過ぎることが今回のような調査結果につながった可能性がある」と指摘した。
また鈕教授は「台湾のメディアに国際ニュースが取り上げられる割合はおしなべて低いにもかかわらず、5割以上の市民が『よく国際ニュースを見る』と答えたことには本当に驚きだ」と語る。
そう言われてみるとこの調査結果、実際に国際人としての能力を示すものではなく、「台北市民が理想とする姿」を映し出すものとして捉えた方がよいのかもしれない。
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