ニュース 政治 作成日:2018年7月30日_記事番号:T00078415
水源に乏しい金門島に中国・福建省から水を供給する海底導水パイプラインの供用開始式が8月5日に予定されていることについて、中央政府が「タイミングが好ましくない」として延期を要求。金門県政府との間で摩擦が起きている。30日付聯合報が伝えた。
陳福海金門県長(右2)は「陸委会の立場は尊重するが、金門住民の権益を優先して考える」と語った(28日=中央社)
発端は来年台中市で開催が予定されていた第1回「東アジアユースゲームズ」の中止が中国の圧力で決まったことだ。これを受け、大陸委員会(陸委会)は7月27日、「北京当局による圧力が国際的に強まり、特に東アジアユースゲームズの1件では台湾住民が憤慨し、両岸(中台)関係にマイナスの影響を与えた」とした上で、「関係機関が両岸関係の全体情勢と社会的印象を検討した結果、供用開始式のタイミングは好ましくない」とし、金門県政府に延期を要求した。
ただ、陸委会は「式典を延期するよう求めただけで、水は予定通り供給されるため、金門住民の水利用に影響は出ない」と説明した。
これに対し、金門県政府は「水不足が解消されなければ、金門の発展は全て空論になる」とし、導水パイプライン問題を政治問題化することに反対する立場を表明。
結局、陳福海金門県長は29日、「供用開始式を予定通り開くが、式典内容を簡素化する」とし、8月5日に金門島と中国側で同時に式典を開くと表明した。簡素化の原則に従い、式典には中央政府関係者を招かない方針だ。
導水パイプラインは、金門島の田埔ダムと中国側の晋江龍湖ダムを結ぶもので、陸上部分11キロメートル、海底部分16.67キロメートルから成る。建設費は13億5,000万台湾元(約49億円)。
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