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記事番号:T00078600
2018年8月9日15:57

 9日付経済日報などによると、華為技術(ファーウェイ)など中国スマートフォンブランドのトリプルレンズカメラ採用拡大に伴い、ハイエンドのCMOSイメージセンサー(CIS)が供給不足に陥り、原相科技(ピクスアート・イメージング)など台湾メーカーの下半期受注が大幅に増える見込みだ。CMOSイメージセンサー最大手ソニーの生産能力を、米アップルがiPhone新機種向けに確保していることも要因とされる。年内は供給不足が解消せず、価格上昇が続きそうだ。

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 ファーウェイが今年4月に発売した世界初ライカ製トリプルレンズ搭載の旗艦機種「P20 Pro」が中国や欧州で好評で、多くの中国スマホブランドがトリプルレンズ採用に追随し、CMOSイメージセンサー需要が高まる見込みだ。市場調査会社IDCの統計によると、ファーウェイの第2四半期スマホ世界販売台数は前年同期比40.9%増の5,420万台で、アップルを抜き、サムスン電子に次ぐ2位に浮上した。ファーウェイは下半期に発売する「Mate 20」、「Mate 20 Pro」にもトリプルレンズを搭載するとみられている。業界関係者は、下半期はアップルやサムスンのスマホ新機種向け調達も増え、CMOSイメージセンサーが奪い合いになると予測した。

 あるサプライヤーによると、アップルが9月中旬に発売するとされるiPhone新機種向けに、ソニーのCMOSイメージセンサー生産能力をほぼ押さえており、他社は高値でもソニーから入手できない状況だという。

ハイエンドに照準

 ソニーは第1四半期にCMOSイメージセンサー月産能力を12インチウエハー換算で10万枚拡大したが、市場の供給不足は続いている。業界関係者によると、中国のモジュールメーカーは、ソニーと米オムニビジョンでは足りず、台湾メーカーからCMOSイメージセンサーを調達している。原相科技は台湾で唯一、CMOSイメージセンサーを自社で独自開発。中国が主要市場で、下半期はセキュリティーシステム向け受注が増加しそうだ。晶相光電(シリコン・オプトロニクス、SOI)は、星空撮影に使える高感度センサーなど、ハイエンドCMOSイメージセンサーに注力している。

 ソニーのCMOSイメージセンサー中華圏代理店、尚立(サンニック・テクノロジー&マーチャンダイズ)は7月売上高が12億3,200万台湾元(約45億円)と、前年同月の2.36倍に成長した。証券会社によると、ファーウェイなどは、ソニーのCMOSイメージセンサーを尚立経由で調達している。

中国の監視カメラ向けも

 CMOSイメージセンサーは、スマホの他、▽監視カメラ▽車載用▽IoT(モノのインターネット)▽産業用ロボット──など応用分野が拡大している。

 中でも、中国政府が顔認証システム「天網」設置による監視を進めていることが、CMOSイメージセンサー需要を押し上げている。昨年の監視カメラは設置台数は約1億7,000万台。中国政府は2020年までに全土の都市や農村に5億7,000万台を設置する目標だ。

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