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新iPhone出荷本格化へ、GISタッチパネルに認証


ニュース 電子 作成日:2018年8月13日_記事番号:T00078647

新iPhone出荷本格化へ、GISタッチパネルに認証

 13日付経済日報によると、アップルのスマートフォン「iPhone」新機種登場の予想日が来月に迫る中、鴻海精密工業傘下のタッチパネル大手、業成控股(ゼネラル・インターフェース・ソリューション・ホールディング、GIS)が中国最大手の欧菲科技(Oフィルムテック)などを抑え、新iPhone向けタッチモジュールの認証を取得した。相次ぐ部品の認証により、主要サプライヤーが確定したことで、続いて鴻海や和碩聯合科技(ペガトロン)の組み立て、出荷が本格化する見通しだ。

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 新iPhoneは3機種で、早ければ9月11日に発表、21日に発売と予想されており、残すところ約1カ月だ。業界関係者によると、新iPhone向けのカメラレンズや筐体(きょうたい)は、大立光電(ラーガン・プレシジョン)や可成科技(キャッチャー・テクノロジー)の技術力やコストが圧倒的で、早くに認証を取得していた。

 GISはアップルの認証取得の観測に対しノーコメントだ。ただ、周賢頴董事長が以前、同社の業績は底を打ち、第3四半期にフル稼働となると述べたことから、大口顧客の出荷が予想されていた。証券会社は、GISの8月売上高が50%以上増えると予測している。

埋め込み型指紋認証に照準

 GISは近年、アップルのスマホ、タブレット端末、ノートパソコン向け受注を獲得している。続いて、iPhone向けディスプレイ埋め込み型指紋認証モジュールの受注を目指しているとされる。

 スマホで狭額縁設計のインフィニティディスプレイ採用が進む中、埋め込み型指紋認証モジュールを採用すれば、本当の意味での全画面化が実現できる。既にサムスン電子や維沃移動通信(vivo)が採用しており、今年下半期にはOPPO広東移動通信、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)、小米集団(シャオミ)がディスプレイ埋め込み型指紋認証モジュール採用スマホを発売する見通しだ。

 米アップル製品の動向分析で定評がある中国の天風国際証券(TFインターナショナル・セキュリティーズ)の著名アナリスト郭明錤氏は、来年のディスプレイ埋め込み型指紋認証モジュール採用スマホ出荷台数は今年の6倍以上と予測。iPhoneにも採用されれば、2億台近くなるとみている。一方、アップルの採用は、2020年になるとの見方もある。

キーボードのタッチ化も

 外電によると、アップルはノートPC用キーボードの全面タッチコントロール化に関する特許を出願した。これにより、MacBook(マックブック)から実物のキーボードがなくなる可能性がある。実現すれば、アップルと長期にわたり提携関係にあるGISや宸鴻集団(TPKホールディング)が受注するとみられている。

 証券会社は、GISやTPKにとってキーボード用のタッチモジュール生産は難しくないが、商用化されるかは要観察と指摘した。

【表】