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鉄鋼業界スラグ処分できず、減産・操業中断の危機


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2018年8月20日_記事番号:T00078787

鉄鋼業界スラグ処分できず、減産・操業中断の危機

 台湾鉄鋼業界では、鉄鋼生産で年310万トン発生する廃棄物であるスラグ(鉱滓、こうさい)が厳しい環境規制で処分できず、工場内で保管されている。必要な敷地は少なくとも30ヘクタールで、このままでは保管場所が確保できなくなり、鉄鋼メーカーが減産や操業中断に追い込まれる可能性が指摘されている。20日付聯合報が伝えた。

 スラグは鉄鋼生産過程での副産物だが、政府の認可が得られないため、工場内に保管するしかない状況だ。

 中華民国全国工業総会(工総、CNFI)の林明儒副理事長は、スラグの合理的な用途は国際的にとても成熟していると指摘。高炉では無毒、無害のスラグが厳格に分離されており、道路舗装などに利用することは一般的だと主張した。「政府には行動で問題解決を支援してもらいたい。事態は想像よりも深刻だ」と訴えた。

 行政院環境保護署(環保署)は、スラグは道路舗装の基礎部分や埋め立てなどに使用可能だが、施工規範を満たすことが必要だと説明した。