ニュース 社会 作成日:2018年8月20日_記事番号:T00078802
新北市中和区のマリオット・インターナショナル傘下ホテル、福朋喜来登酒店台北中和(フォーポイントバイシェラトン・タイペイチョンフー)が先週、台湾の表記を「中国台湾」とした「スターウッドプリファードゲスト(SPG)」の予約システムをマリオットが使用することに抗議し、同グループとのライセンス契約解除を発表したこと受け、この決断を支持し、称賛する電話や電子メールが殺到しているようだ。
SPGの予約システムで「中国台湾」表記が採用された背景には、台湾を領土の一部と主張する中国政府の圧力があった。マリオットグループから離脱することでホテルの名称変更を迫られ、アメニティーなどが作り直しとなることや、契約違反の罰則を含め関連損失額は1,000万台湾元(約3,600万円)に上ると見込まれるが、福朋喜来登酒店台北中和の幹部は、「創業者(故人)の理念に合わない」として、グループとの契約が解除されたとしても従うことはできないと説明した。
同ホテルの程麗莉・マーケティング業務部副総監は、消費者から電話や電子メールにより今回の決断を支持し、激励する声が多数寄せられており、従業員一同、温かい気持ちを感じているとコメント。中には「今年の忘年会(尾牙)会場に選ぶ」と表明した企業もあったそうだ。
また巨額の損失を覚悟で「台湾の尊厳」を守ったとしてインターネット上でも「これこそ本物の台湾愛だ。みんな海外から戻る親族や友人にこのホテルを紹介しよう」「台湾に欠けているのはこういう品格を持った企業家だ」「1万の『いいね!』を送りたい」などと称賛の声が相次いだ。
一方、中国人からは「このホテルは『台独』なのか?」との問い合わせを受けたそうだが、電話を受けた従業員は「当ホテルは世界のどの国のお客さまに対しても同様に礼を尽くして対応しており、特別に政治的な色彩を強調することはありません」と応じたという。
最近、海外企業も、台湾の企業も、中国政府の圧力にやむを得ず気を遣う姿勢が目立つ中、毅然(きぜん)とした態度を貫く台湾企業が出てきたのは心強い。
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