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HTCがVRコラボ、日本の新鋭芸術家と


ニュース 社会 作成日:2018年8月23日_記事番号:T00078877

HTCがVRコラボ、日本の新鋭芸術家と

 宏達国際電子(HTC)は22日、日本の現代芸術家、小松美羽さんとバーチャルリアリティー(VR)技術を活用した作品『祈祷』を制作すると発表した。HTCのVR対応ヘッドマウントディスプレイ(頭部装着ディスプレイ、HMD)を装着することで小松さんが描いた作品世界の中に入ることができるようにする計画で、完成した創作物はベネチア国際映画祭のVR部門にも出品する予定だ。

/date/2018/08/23/18kakomi_2.jpgHTCとのVRコラボを発表する小松さん。完成がいまから楽しみだ(22日=中央社)

 現在33歳の小松さんは、銅版画やアクリル画、陶器の焼き付けなどを手掛けており、2013年にはフランスの製紙会社、キャンソンが主催する国際コンテスト「PRIX CANSON」に日本代表として出品。60カ国・地域を超える参加者の中から上位39人に選出されたほか、15年には有田焼の狛犬に絵付けした作品『天地の守護獣』が大英博物館に所蔵されるなど新進気鋭の芸術家として注目を集めている。

 また、昨年末に台北市で行った絵画制作のライブパフォーマンスでは約1,000人の観客を集めたほか、台湾で初めて開催した個展も入場者数は3万人に上る盛況ぶりを見せた。

 今回のコラボレーションでは、小林さんが約1年をかけ、台湾を10回以上訪れて作品を制作し、HTCのVRコンテンツセンターがVR化。これによりHTCのVR対応HMD「Vive Pro」を装着すれば、ユーザーは小林さんのすぐ側で創作過程を眺めたり、作品世界の中に入り込むことが可能となる。

 HTC・VRコンテンツセンターの劉思銘副総経理は、「小林さんの作品は独創性が高く、同じく独創的な新技術のVRとの間でどのような火花が生み出されるか、とても期待している」と語った。また、創作された作品は知的財産(IP)としてその権利を小松さんと共有し、スマートフォンなどさまざまな分野で活用していきたいとの考えを示した。

 訪台中の小松さんは同日の記者会見で、ライブペインティングのパフォーマンスを披露。1年間のコラボが順調に進むようにと「神獣」が描かれたが、白装束で黒と白のキャンパスに一心不乱に筆を動かす彼女の姿はまさに「祈祷」を行っているようだった。