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アジア大会陸上男子200m、写真判定で金逃す


ニュース 社会 作成日:2018年8月30日_記事番号:T00079009

アジア大会陸上男子200m、写真判定で金逃す

 インドネシアのジャカルタで開催中のアジア大会で29日、陸上男子200メートル決勝が行われ、台湾の楊俊瀚選手(21)は日本の小池祐貴選手(23)とほぼ同時に先頭でゴールしたものの、写真判定の結果、小池選手が優勝。楊選手はわずか千分の2秒差で惜しくも金メダルを逃した。

/date/2018/08/30/18kakomi_2.jpg楊選手(前右)と小池選手(前左)は見応えのあるデッドヒートを繰り広げた(29日=中央社)

 昨年8月に台北市で開催されたユニバーシアードで楊選手は、男子100メートルで台湾人初の優勝を果たし、一躍知名度を挙げ、今回のアジア大会でも好成績が期待されていた。しかし26日の100メートル決勝ではスタートで出遅れて10秒17の5位に終わり、メダル獲得はならなかった。

 2種目目となる200メートルでも順調に予選を勝ち抜いたものの、決勝前日の夜は眠れなかったそうで、レース前のウオーミングアップの際も心に焦りを感じていたという。

 そんな姿を見たコーチは彼に対し、「どんなにがんばっても100%の準備はできない。それなら今の状態をしっかりとキープした方がいい」とアドバイスした。その言葉を聞いても最初は納得がいかない楊選手だったが、ユニバーシアードの際も状態は良くなかったが金メダルが取れたと思い出すと心が軽くなり「コーチを信じよう」と考えたそうだ。

 そして迎えた200メートル決勝。良いスタートを切った楊選手は、カーブを抜けた時点でトップに立ったが、終盤に小池の追い上げを受けて2人はほぼ並んで倒れ込むようにゴール。記録は20秒23で同タイムだったものの、写真判定の結果、0秒002の差で2位となった。

 小池選手がガッツポーズをして喜びを爆発させる一方、楊選手はタイムを表示する電光掲示板の傍らに膝を突いてうなだれ、悔しさに涙を落とした。

 レース後のインタビューでも、自分のパフォーマンスを「99点」と評価したが「あと少し良ければ、千分の1秒差で勝っていたかもしれない」と無念をにじませた。ただ、男子200メートルでの台湾人のメダル獲得は、台湾がアジア大会に参加してから64年で初の快挙で、これには「台湾の実力を他の国の選手に示せた」と胸を張った。

 また楊選手はまだ21歳。今後も五輪など国際大会での活躍する可能性がまだまだ残されている。自身も「100メートル9秒台」を目標に掲げ、今大会の100メートル金メダリストで、アジア人として初めて10秒の壁を破った中国の蘇炳添選手を超えたいと語った。