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台湾の半導体技術者、中国が300人以上引き抜き


ニュース 電子 作成日:2018年9月5日_記事番号:T00079089

台湾の半導体技術者、中国が300人以上引き抜き

 転職支援サービスを行う台湾の智理管理顧問(H&Lマネジメント・コンサルタンツ)によると、今年これまでに300人以上の台湾人エンジニアが中国の半導体メーカーに引き抜かれたもようだ。ロイター通信の報道を基に5日付工商時報が報じた。

 H&Lは、中国政府が2014年に220億米ドル規模の半導体産業支援ファンドを設立して以降、1,300人以上の台湾人エンジニアが中国企業に引き抜かれたと指摘。中芯国際集成電路製造(SMIC)など中国企業は高給や手厚い手当を用意しており、中国企業で3年間働いて得られる所得は台湾企業での10年分に相当するという。

 中華民国全国工業総会(工総、CNFI)の王文淵理事長は今年半ば、DRAM大手の南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)と華亜科技(イノテラ・メモリーズ)は過去2年間に約500人のエンジニアが中国企業に引き抜かれたと発言していた。IC設計の聯詠科技(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)も、過去2年間に一部の従業員が中国企業に転職したと明かしている。

 中国ではSMICが14ナノメートル製造プロセスを強化している他、半導体産業支援ファンドが2度目の資金調達を実施すると伝えられており、台湾のIC製造、設計関連の人材に対する引き抜きが今後さらに強まる見通しだ。