ニュース 社会 作成日:2018年9月7日_記事番号:T00079160
日本では4日以降、台風21号(アジア名・チェービー)の来襲や北海道地震など大規模な災害が相次いで、関西国際空港と新千歳空港が閉鎖となり、多くの台湾人観光客が足止め状態となる中、台湾政府の在外公館に当たる台北駐日経済文化代表処が自国民に十分な支援を行っていないとの批判が噴出している。
5日の関西空港で、大勢の旅行者らが空港から離れる際に長い列を作ったときの模様。あす8日より、ようやく一部の国際線の運航が再開される見通しだ(中央社)
関西空港では4日、滑走路やターミナルビルが浸水したほか、対岸をつなぐ連絡橋にタンカーが衝突し、一般車両が走行不能となり、全面閉鎖状態に陥った。
これにより空港内には利用客ら約8,000人以上が孤立した状態となり、その中には多くの台湾人客も含まれていた。そんな中、5日朝に中国の駐大阪総領事館が連絡橋の被害の出ていない1車線を利用し、バス15台を空港に派遣。中国人や香港、マカオ、台湾からの旅行者を大阪市内まで移送したとの情報が伝えられた。
10時間も列に並んでこのバスに便乗したある台湾人旅行者は、大阪市内に到着した時は既に深夜だったため、台湾の代表処に電話で宿泊場所や交通手段について協力を求めたところ、電話に出た職員から「あなたが泊まる場所は自分で選んでください」と冷たい返事が返ってきたという。
この情報がインターネットで拡散したため、謝長廷駐日代表のフェイスブック(FB)には「大勢が困っているのに何をやっているのか」などの批判のコメントが殺到した。謝代表は5日、台湾人観光客への支援などに言及するよりも先に、FBに国民党を批判する記事を投稿しており、ネットユーザーの怒りをさらにかき立てたようだ。
批判の高まりを受けて謝代表は6日、FBを通じ、職員の冷たい対応については「あってはならない」とし、外交部を通じて調査を進めると表明。ただ、中国総領事館がバスを派遣したとの情報については、5日に利用客を移送するために到着したバスや高速艇は全て日本側が手配したものと指摘。支援態勢で中国に後れを取っていたわけではないと示唆(しさ)した。
ただ現在、北海道では600~700人の台湾人旅行者が足止めされているが、同地に駐在する外交部の職員はわずか2人で、さらに外部との交通が遮断されているため、十分な対応ができていないと認め、何とか支援が届くよう手を尽くしていると説明した。
災害時、ネット上では何かとデマが飛び交うもの。今は困っている人の支援に全力を挙げてもらいたいものだ。
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