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高雄新駅舎の天井デザイン、「怖すぎる」と不評も


ニュース 社会 作成日:2018年9月11日_記事番号:T00079214

高雄新駅舎の天井デザイン、「怖すぎる」と不評も

 9月5日に供用を開始した高雄駅の新駅舎の天井には一面に白いプレートが張り巡らされ、たくさんの雲が浮かんでいるように見える斬新なデザインが取り入れられており、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の新たな人気チェックインスポットとなっている。しかし一方で、一部の市民から「デザインが怖すぎる」と不評の声も上がっている。

/date/2018/09/11/18kakomi_2.jpg天井には「白い卵」が全面に広がっている(台鉄高雄駅フェイスブックより)

 台湾鉄路(台鉄)とMRT(都市交通システム)が乗り入れる高雄駅は、台鉄の地下化に伴う新駅舎への建て替えが進められており、全体の供用開始は2023年が予定されている。既に工事が完了し、臨時駅から正式駅への移行が完了したMRT駅を含め、一部フロアが市民の利用に開放された。

 オランダ人女性建築家、フランシーヌ・ホウベン氏が、台湾農村部の廟(びょう)を中心とした広場をイメージして設計したという新駅舎は、駅ビル2棟の間に棚状のテラスが設けられ、上部には豊かな緑が配置されている。そしてテラスの裏側、1階部分の天井に当たる部分には大小さまざまな円形のプレートが無数につり下げられており、大部分の市民は「雲」を連想するようだ。

 しかし、「昔のバスタブ」「米粒」といった声も聞かれるほか、穴や斑点、粒状のものが多数集まった様子に恐怖心を抱く「トライポフォビア」(集合体恐怖症)の傾向を持つ市民からは「天井に卵がびっしり並んでいるようでとても怖い」「最初はきれいだと感じたけれど、じっと見ていると気持ちが悪くなって鳥肌が立ってきた」との声も上がっている。

 交通部鉄道局南部工程処は、「天井のデザインは高雄駅の多様性と包容力を表現したもの」と説明した上で、利用者のさまざまな意見を尊重するとコメントした。

 万人に気に入られるデザインを作り上げるのは困難と言えるが、MRT新高雄駅は供用開始以来、従来の臨時駅より平均して1日に延べ約2,000人利用者が増えているそうで、おおむね好意的に受け入れられていると言っていいだろう。同駅は今後、自分が「トライポフォビア」かどうかを判定するスポットとして知られるようになるかもしれない。