ニュース 自動車・二輪車 作成日:2018年9月12日_記事番号:T00079215
ヤマハ発動機は11日、電動バイク最大手、睿能創意(Gogoro台湾)と、台湾における電動バイク分野での協業に向けた検討を開始したと発表した。年内の契約締結を予定。Gogoroのバッテリー交換システムを利用する電動バイクの生産をGogoroに委託し、2019年夏ごろにヤマハブランドで最初の車種を発売する計画だ。12日付工商時報などが報じた。
Gogoroのバッテリーステーション。バッテリー交換実績は1,700万回以上だ(ヤマハ発動機リリースより)
ヤマハ発動機の発表によると、Gogoroの市販車をベースに、ヤマハがデザインを行い、Gogoroに生産を委託、台湾山葉機車工業(ヤマハモーター台湾、YMT)の販路を通じて台湾市場限定で販売する計画だ。ターゲット層についてヤマハ発動機の広報担当は、若い世代を含め、幅広い年齢層を念頭に置いていると説明した。
ヤマハ台湾は、自宅充電方式の電動バイク「E-Vino(イービーノ)」を販売している他、日本にも輸出している。ヤマハ発動機広報担当は、イービーノやガソリンバイク販売は続行すると説明した。ヤマハの17年台湾販売台数は、電動バイクが633台、ガソリンバイクを合わせると29万9,730台だった。
電動バイク、シェア2割へ
ヤマハは、Gogoroのバッテリー交換システム採用により、開発期間が省ける上、ユーザーの利便性向上を図ることができる。Gogoroのバッテリーステーションは現在750カ所以上、19年に1,000カ所を超える予定だ。
ユーザーは、Gogoroに対しバッテリー月額料金を払うことになる見通しで、Gogoroにとって新たな収益源となる。Gogoroの陸学森(ルーク・ホレイス)執行長(CEO)は従来より、同社のプラットフォームを開放し、さまざまなブランドや車種で共有する考えを示していた。
Gogoroのシェアは8%。ヤマハがGogoro陣営に加わったことで、来年には台湾の電動バイク市場シェアが20%に達すると予想されている。台湾市場では、充電方式の電動バイク「emoving」を展開する中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)、自宅での充電をメーン、交換をサブと位置付ける電動バイクソリューション「ionex車能網(アイオネックス)」を推進する光陽工業(KYMCO、キムコ)などがGogoroを追い掛けている。
生産委託で参入増加か
中小バイクメーカーが今後、GogoroやCMCに生産を委託して、電動バイク市場に参入する可能性がありそうだ。年間販売台数5万台以下では、電動バイク開発にかかる莫大(ばくだい)な費用を負担できなかったためだ。
ある日本ブランドは既にCMCに電動バイクの開発を委託しているとされる。
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