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新北市のバラバラ殺人事件、被害者愛犬が「目撃証人」に


ニュース 社会 作成日:2018年9月21日_記事番号:T00079423

新北市のバラバラ殺人事件、被害者愛犬が「目撃証人」に

 新北市永和区の河川敷で先月下旬、カナダ人男性(43)のバラバラ死体が発見された事件で、捜査チームはこのほど、犯人に攻撃されて負傷した被害者の愛犬に、唯一の「目撃証人」として協力を仰いだ。

 事件後、カナダ人男性の殺害に関わったとして逮捕された米国籍のベント容疑者の供述によると、同容疑者と被害者、そして主犯とみられる米国籍のシュロモ容疑者は麻薬の売買を通じて交流を持つようになった。しかし、被害者と知り合ってから仲間が相次いで警察に逮捕されたことからベント容疑者とシュロモ容疑者は被害者が仲間を警察に売ったと判断し、彼を殺害することを決めた。

 2人の容疑者は凶器の刃物を用意した上で8月21日夜、川辺で大麻を吸おうと永和区の中正橋近くに被害者を呼び出し、午後11時半ごろに彼がペットの犬「ルル」を連れて姿を現した途端に殺害。その後、遺体をバラバラにして川に投げ捨てたとみられる。

 なお、ルルは事件後に逃げ出して行方不明となっていたが、動物保護団体関係者がインターネットで捜索した結果、無事発見された。しかし主人が殺された過程でルルも攻撃を受けたようで、鼻に刃物で切り付けられたとみられる傷を負っていた。

 そんなルルを見た警察は、唯一の証人であるこの犬が真犯人を見れば何らかの反応を示すのではないかと考え、ベント容疑者に引き会わせることにした。そして手錠を掛けられ、いすに座ったベント容疑者を見たルルは突然、しっぽを下げた状態でその場でグルグルと回り出した。

 これについてドッグトレーナーは、「犬が相手を怖がっている時に示す反応だ」と指摘。一方、ベント容疑者もルルを見ると両手が震え出すという反応を示した。警察は一連の様子を音声とともに映像に記録しており、参考として検察に提出した。

 なお主犯格のシュロモ容疑者は、事件後、フィリピンに出境していたが、同国警察の協力により今月5日に逮捕。17日に台湾へ身柄が引き渡され、事件解明に向けた取り調べが続けられている。

/date/2018/09/21/19kakomi_2.jpg新北地方検察署へ移送されるシュロモ容疑者(中央社)