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中国とバチカン、司教任命権で合意


ニュース 政治 作成日:2018年9月25日_記事番号:T00079446

中国とバチカン、司教任命権で合意

 キリスト教カトリックの総本山バチカン(ローマ法王庁)は22日、中国国内の司教任命の主導権問題をめぐって暫定合意に達したと発表した。バチカン側は中国政府が任命した司教7人を承認した。バチカンは台湾と外交関係を持つが、今回の合意でバチカンと中国の国交樹立が近づいたとの観測が高まっている。

/date/2018/09/25/17vatican_2.jpg中国とバチカンが国交を結ぶ可能性について、カトリック教会香港司教の陳日君氏(枢機卿、中)は、台湾の一部の人はバチカンが恩義を忘れたと感じ、受け入れ難いものになるだろうと指摘した(24日=中央社)

 バチカン側は「合意は教会生活で極めて重要な司教の任命に関わるもので、さらに幅広い相互協力に向けた条件を整えるものだ」と指摘した。

 23日付蘋果日報などによると、台湾外交部は「バチカンは台湾に対し、中国との合意は政治や外交とは関係ないものだとの説明を受けている」と表明した。台湾政府は10月中旬にバチカンで行われる4代前のローマ教皇、パウロ6世の列福儀式に代表団を派遣する予定だ。

 中国外交部は「バチカンとの接触を続け、双方の関係改善を引き続き前進させる」という慎重なコメントを出したが、今後バチカンに台湾との断交を求める可能性が高い。

 中国国務院の時殷弘参事(中国人民大国際関係学院教授)は「司教の任命権問題は中国とバチカンにとってデリケートな問題で、両国の国交樹立を阻んできた石のような存在だった。双方が合意に至ったことで、両国の国交樹立も遠くない。国交樹立はラストワンマイルと言える」と述べた。