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「野党がクーデター計画」発言、陳前総統の敗訴が確定


ニュース 政治 作成日:2008年6月6日_記事番号:T00007950

「野党がクーデター計画」発言、陳前総統の敗訴が確定

 
 陳水扁前総統が2004年に当時の野党連合が総統選挙直後にクーデターを企図したと発言し、これが名誉棄損に当たるとして連戦国民党主席(当時)と宋楚瑜親民党主席より訴えられた裁判で、最高法院(最高裁)は5日、陳前総統の上告を退け、この結果陳前総統の敗訴が確定した。陳前総統は連氏と宋氏にそれぞれ賠償金1台湾元(約3.5円)を支払うとともに、中国時報、聯合報、自由時報の3大紙の1面に謝罪広告を掲載を命じられた。

 陳前総統の発言は、僅差で勝利した同年3月の総統選挙の直後1週間に、野党連合が複数の現役高級将校に仮病や辞職を唆して、軍の機能をまひさせて「柔らかなクーデター」を狙ったというもの。「いつ、誰が、どこで将校たちを唆したか『7日クーデター』の内幕をはっきりつかんでいる」と語っていた。

 二審の台湾高等法院は、陳前総統の発言に明確な証拠はなく、他人の名誉を傷付けてはならないと陳前総統敗訴の判決を下し、今回最高法院もこの判断を支持した。

 陳前総統の事務所は判決について、「尊重するが遺憾だ」と表明。今後の対応は判決書を見て決定するとしている。

 なお、宋氏の弁護士によると、陳前総統が謝罪広告を掲載しない場合、連氏と宋氏は裁判所を通じて陳前総統に対し広告費用300万元を差し押さえることが可能だという。