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神様に経営相談、高雄市の建設会社


ニュース 社会 作成日:2018年9月27日_記事番号:T00079500

神様に経営相談、高雄市の建設会社

 業績向上を目指し、専門知識を備えた経営コンサルタントと契約を結ぶ企業が少なくない中、高雄市のある建設会社では7柱の神様をコンサルタントに迎え、経営上の判断を仰いでおり、しかもなかなかの成果を挙げているようだ。

 高雄市の建設会社、吉隆建設の方吉雄董事長(77)は、1947年に台南市で建立され、現在は高雄市仁武区に移設された寺院「天波府七顕宝寺」の開創発起人の子孫に当たる。

 同寺院には楊府太師、南海仏祖、中壇元帥、三太子、福徳正神(土地公)、註生娘娘、虎爺の7柱の神様が祭られている。幼いころの方董事長は年長者に従って参拝する程度で、特に信仰心が強いわけではなかった。しかし40歳で吉隆建設を創業し、直面した困難を何度も乗り越えるうちに、神様の加護を受けていると感じるようになったという。

 例えば、1999年に当時の李登輝総統が中国との関係を「特殊な国と国の関係」と表現して二国論を展開し、中台間で緊張が高まったことを受けて台湾の株価が暴落し、多くの企業が倒産に追い込まれた際、吉隆建設も約7,000万台湾元(約2億5,800万円)の損失を計上したものの、比較的影響は小さく、幸いにも存続が危ぶまれるようなことはなかった。

 また同社はかつて、高雄市都市交通システム(MRT)橘線・鳳山国中駅近くの用地取得を検討していたが、同用地は競争入札の最低落札価格が高過ぎたことから2度も不成立となっており、方董事長も判断を迷っていた。しかし当時、占いを通じて神々にお伺いを立てると、「この土地を落札すべき」と告げられた上、さらに入札価格まで指示されたという。

 その入札価格について方董事長は「低過ぎて落札は無理」と考えたがお告げ通りに入札してみると、落札に成功。さらに同地に建設したマンション「吉隆天森」は、今年販売を開始したところ極めて反応がよく、方董事長はますます信仰を強めることとなった。

 ただ方董事長は「疑念があってどうしても確信が持てないときだけ神様の指示を仰いでおり、何でもかんでも神頼みなわけではない」と強調。神様にお伺いを立てる事案も、ある程度、判断は決まっているが信仰の力によって意志を固めることができると説明した。