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記事番号:T00079538
2018年10月1日15:38

 半導体業界関係者によると、12インチシリコンウエハーに続いて、8インチシリコンウエハーの生産能力に余剰が出始めている。これまでは半導体好況で、半導体メーカーがシリコンウエハー不足を恐れて重複発注するほどだったが、米中貿易戦争の激化で中国生産の見直しを迫られ、発注に慎重になっているためだ。来年の価格上昇幅は10%程度に縮小するとみられており、シリコンウエハー大手、環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)、合晶科技(ウエハーワークス)などの業績にも影響しそうだ。1日付経済日報が報じた。

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 ファウンドリー大手、聯華電子(UMC)、世界先進積体電路(VIS)などの8インチ工場は、顧客の順番待ちが解消した。観測によると、スマートフォンやネットワーク機器向けIC、イメージセンサーなどの需要が減退しており、ファウンドリーが優先順位の低い液晶ドライバICも生産するようになっている。IC設計会社が半導体景気の減速を感じて、発注に慎重になっているもようだ。

 また、複数の外資系証券会社が、半導体業界は第4四半期に需要が減退し、在庫調整局面に入ると警告。また、流通在庫が近年でも高水準にあると指摘している。

 ただ、世界各国の電気自動車(EV)普及推進で、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、パワーマネジメント(電源管理)IC、指紋認証ICなどの需要が増えており、8インチ工場の生産能力を必要としている。これらのチップはサイズが大きく、8インチシリコンウエハーを多く消費することから、8インチシリコンウエハー価格の上昇傾向は続くとみられている。

 シリコンウエハーメーカーは来年第1四半期の契約価格を9~10%引き上げるようだ。ただ、半導体メーカーの在庫調整で、来年通年の上昇幅も10%程度と予想されている。

12インチウエハー価格上昇か

 一方、1日付工商時報によると、半導体用シリコンウエハー世界2位、SUMCOが27日、9月6日の北海道胆振東部地震で被災した千歳工場の一部生産を再開したと発表したものの、復旧が予想より遅れており、8インチ、6インチウエハー、エピタキシャルウエハーの需給がさらに逼迫(ひっぱく)する見通しだ。シリコンウエハー大手は来年半ばまで供給量割り当てに従い出荷し、価格は四半期ごとに5~7%上昇することが確実視されているという。

 また、12インチウエハー価格上昇に伴い、8インチ、6インチウエハー価格も上昇するという。業界関係者によると、シリコンウエハー大手の今年上半期の12インチ契約価格は93~97米ドルで、下半期は100~104米ドルへと7~8%上昇、来年上半期は107~111米ドルへと6~7%上昇し、来年下半期は115米ドルまで上昇する見通しだ。

【表】

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