液晶ディスプレイ受託生産世界最大手の台湾系冠捷科技（ＴＰＶテクノロジー）が、蘭フィリップスから同社のブランドを買収するとの観測が浮上している。６月中旬には決定するとされるが、冠捷は「フィリップスとはより緊密な提携に向け協議している」と認めるにとどまっている。６日付工商時報が報じた。
フィリップスは2004年末に３億5,800万米ドルで液晶ディスプレイの製造部門を冠捷に売却しており、今年４月には北米市場での液晶テレビ販売権とブランド使用権を船井電機に売却した。今回冠捷への同ブランド売却が実現すれば、フィリップスは同市場から全面撤退するとみられる。
観測によると両社は、ディスプレイ事業を中心とする新会社を合弁で立ち上げるか、または船井と同様、冠捷が海外市場で自社製品をフィリップスブランドで発売し、販売台数に応じてライセンス料を支払うという２つの提携モデルのうちのどちらかを選択するとみられる。
