ニュース 社会 作成日:2018年10月9日_記事番号:T00079737
バイク事故による死傷者数が年間30万人を超える現状の改善を目的に、交通部は11月1日より、運転免許取得の学科試験で、路上で遭遇する場面を想定し、正しい回答を選択する「状況問題」の出題数を2倍に増やす。また試験前に実施される安全講習も従来の90分から120分に延長する。
台湾ではバイクの事故を見掛けることが多い(中央社)
交通部公路総局によると、2017年にバイク免許取得のための学科試験を受験した人数は28万7,000人、技能試験を受けた人数は延べ40万6,000人。また免許証の発給件数は25万7,000件だった。
一方、昨年1年間に発生した交通事故の総数は29万6,826件、死者は1,517人、負傷者は39万4,198人だった。うちバイク事故は15万5,669件で、事故後24時間以内に死亡した人数は864人、負傷者数は30万2,739人に上った。交通事故死傷者全体に占めるバイク事故の比率は実に77%に達した。
こうした現状を受け、11月1日より「状況問題」用の出題プール(あらかじめ公開された問題群)の問題数を現在の60題から120題に増やし、さらに同問題の出題数も5問から10問に増やすことを決めた。問題内容も、受験生がよりテーマを理解しやすいようイラスト問題を中心とする。
また試験前の安全講習では、事故を未然に防ぐ運転方法に関する内容を強化する方針で、前方で突発的な状況が発生した際、どのように対応すべきかなど、受講者がいち早く危険を察知して回避することができるよう指導する。
このほか交通部は、バイクの走行時速が30キロメートルだった場合、事故の死亡率が10%だったの対し、時速50キロの場合は80%まで上昇するとの統計を基に、今後、スピード違反による事故が発生しやすい区間で、平均速度による違反の検挙方式を導入する方針だ。うち住宅エリアや学校周辺道路では平均時速の上限を30キロとする。
新北市の万里トンネルで同方式を5月に試験導入したところ、違反率が6.02%に低下、さらに6月には4.6%に、正式導入した7月以降は1.1%まで低下したという。
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