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米中貿易戦争の拡大、「台湾に打撃大」=フィッチ


ニュース その他分野 作成日:2018年10月11日_記事番号:T00079770

米中貿易戦争の拡大、「台湾に打撃大」=フィッチ

 格付け機関のフィッチ・レーティングスは10日、台湾は輸出先の4割を中国(香港を含む)が占めており、米中貿易戦争の拡大によって最もエクスポージャーが増える経済体の一つになり得るとの見方を示した。外部環境の悪化により、台湾の来年の経済成長率は2.4%へと、今年の予測値2.7%より低下するとみている。11日付経済日報などが報じた。

 フィッチは、米国はまだ主要消費者向け電子製品に対して制裁関税を課していないが、台湾は中間製品の主要サプライヤーであり、中国で大きな貿易量を担うため、米中貿易戦争の影響はまさにマイナスだと指摘した。

 フィッチは、台湾の長期外貨建て・自国通貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)の「ダブルAマイナス」を維持した。格付け見通しも「安定的」に据え置いた。

 フィッチはまた、米中貿易戦争と並ぶ台湾のリスク要因として、所得水準の低さを挙げた。台湾人の昨年の平均所得は2万5,095米ドルで、IDR「ダブルA」カテゴリーの国・地域の中間値4万6,637米ドルと比べて2万1,542米ドルも少ない。中間値との差額は一昨年と比べて4,000米ドル余りも拡大し、所得が向上しない状況が浮き彫りになっている。