ニュース 政治 作成日:2018年10月11日_記事番号:T00079772
蔡英文総統は10日、台北市の総統府前で行われた双十節の記念式典で演説し、中国による台湾への圧力強化を批判する一方、台湾側は緊張を高めることもしなければ妥協して譲歩することもしないと述べ、過去2年半の現状維持路線の正当性を訴えた。
式典で演説する蔡総統。「対立に逆戻りはしないが、圧力にも屈しない」と語った昨年と軸はほぼ同じだったが、中国による圧力強化を受けて、台湾側が対立を強めることの不利益の説明と、中国に理性ある姿勢を求める呼び掛けを強めた(10日=中央社)
蔡総統は、中国への対立を強めるべきとの主張もあるが、一時の感情に任せて両岸(中台)関係を危険に陥らせることはしないと述べ、蔡路線に批判的な独立派をけん制した。一方で、中国に妥協、譲歩すべきとの主張もあるが、民意に背いて台湾の主権を犠牲にすることはしないと強調。台湾は「安定を求め、変化に対応し、進歩を図る」という、困難が多い道を進まなければならないと力説した。
その上で、台湾海峡の現状の一方的な変更は台湾人民に受け入れられず、普遍的な価値に背くことは国際社会の支持を得られないとして、中国に対し、衝突の原因になるのではなく、責任ある大国として地域と世界において良性の役割を果たすべきと改めて呼び掛けた。
民主主義の良い道示す=米国
蔡総統の演説を受け、米国務省の報道官は中央社の取材に対し「台湾の民主主義はあらゆる中国人により良い道を示している」と述べた先日のペンス副大統領の演説を引用しつつ、米国の「一つの中国」政策と台湾関係法が台湾海峡と地域に数十年間の平和と安定をもたらし、中国との建設的な関係と、台湾との堅実な非公式関係を持つことができたと指摘した。
一方、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の馬暁光報道官は、台湾の指導者の講話は「二国論」の謬論(びゅうろん)と大陸(中国)に対抗する考え方に満ちており、西側の反中国勢力の悪(あ)しきたくらみに協力する姿勢を暴露したと批判した。
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