ニュース 社会 作成日:2018年10月16日_記事番号:T00079849
中国の水彩画家で、鳥の絵に関しては同国の第一人者と呼ばれる劉筱青氏(女性、46)の作品に対し、同じく野生動物を題材とした水彩画の大家として知られる台湾の画家、楊恩生氏(男性、62)から「自分の作品を盗用したもの」と指摘する声が上がっている。
楊氏は1991年に交通部郵政総局から依頼を受けて、台湾の野生動物をテーマとする郵便切手用の水彩画を描き、特に鳥類を描いたシリーズが人気を呼び、8億台湾元(約29億元)を売り上げたことで一躍知名度を上げた。
その後、楊氏は94年に中国の中国科学院から招へいされ、チベット高原の鳥類に関する図誌編さんプロジェクトに加わった。その際、青海師範学院美術学部を卒業したばかりの若者3人が助手として彼を補佐することになったが、そのうちの一人が劉氏だったという。
楊氏によると当時、劉氏の絵を描く能力は低く、カメラの撮影技術も生物学の知識も備えていなかったことから、最も基本的な下描き要員としてプロジェクトに加わっていたそうだ。
しかし近年、劉氏は世界的に評価を高め、その作品はカリフォルニア大学ロサンゼルス校の図書館にも収蔵され、メディアにもたびたび取り上げられるようになった。
ところが彼女の作品に対し、楊氏は「彼女の作品は私の絵をトレースして色を変えたり、一部を切り取ったりした上で署名を隠して制作したもの」と指摘。また劉氏がインタビューなどで「5,000メートル級の山に登り、鳥を観察した」と述べていることに対し、「5,000メートルを超える高地に鳥類はいない」と疑問を呈し、さらに「劉氏が創作したという作品には台湾固有種の鳥も描かれているが、彼女は台湾に来たことがあるとでもいうのか」と批判した。
実際に見比べてみると、両者の作品は驚くほどそっくりで、時系列から見て劉氏が言い逃れをすることは難しそうだ。なお彼女の行為について楊氏は「怒っているわけではなく、真実を話してほしいだけ」と語っており、法的措置は現時点で考えていないということだ。
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