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台湾グルメの評価基準、「Q」の謎に米紙が迫る


ニュース 社会 作成日:2018年10月26日_記事番号:T00080059

台湾グルメの評価基準、「Q」の謎に米紙が迫る

 台湾の夜市(ナイトマーケット)やレストランで食事をしていると、あちらこちらから「Q」というアルファベット一文字を口にする台湾人の声が聞こえてくる。気になるのは欧米人も同じようで、このほど米ニューヨーク・タイムズのサイトに、この「Q」の謎に迫る特集記事が掲載された。

 台湾人が「Q」や「QQ」といった言葉で形容するのは「柔らかいが歯ごたえがある」食感で、代表的な食材としてはタピオカミルクティー(パールミルクティー)に入っているタピオカが挙げられる。

 ただ、この言葉はタピオカや「涼円(小豆や緑豆のあんを片栗粉の皮で包んだ冷たいまんじゅう)」、「地瓜球(サツマイモを練ってボール状に揚げたもの)」などデザートや菓子類だけでなく、「魚丸(魚肉のつみれ)」や蚵仔煎(台湾風カキ入りオムレツ)といった甘くないものにも使用される。

 台湾人にとって料理における「Q」とは、日本人にとっての「うまみ」、イタリア人にとっての「アルデンテ」と同じように無くてはならないものだそうで、台湾各地の屋台やレストランの看板には中国語の中に唐突に現れる「Q」の文字を見掛けることが少なくない。

 もともとは台湾語(閩南語)を語源とするようだが、いつからローマ字の「Q」が当てられるようになったかは不明だ。これまでは台湾だけで使われてきたが、最近では香港や中国でも使われるようになってきているという。

 なお日本の食材では「もち」、韓国なら「トッポッキ」に使えるそうなので、「Q」は日本語に置き換えれば「もちもち」が最も近い表現に当たると思われるが、もう少し弾力が強いイメージが伴うかもしれない。

 一方、西洋料理にはこうした食感のメニューはほとんどないようだが、近年、タピオカミルクティー店が急速に増える米国ではこの「奇妙な」食感のファンも増えているそうだ。しかし、この食感を表現する簡潔な言葉はまだ誕生していないという。

 ニューヨーク・タイムズの記者が、子供が大好きな「QQ」食感の寒天アイス「寒天Q棒」を売る屋台の店主に「なぜ台湾人はこの食感が好きなのか」と聞いたところ、「簡単だよ、食べればうれしくなるからさ」との答えが返ってきた。