ニュース 政治 作成日:2018年10月29日_記事番号:T00080084
野党国民党は26日記者会見を開き、台南市長選挙の民進党候補である黄偉哲立法委員(55)が、福島第1原子力発電所周辺5県の食品の不正輸入・販売で輸入禁止処分を受けたダイソーから口利きを頼まれ、見返りとして2億7,000万台湾元(約9億8,000万円)の賄賂を受け取ったと主張する、億豊富の総経理、葉啓中氏の告発映像を放映して、汚職に手を染めた者は立候補すべきではないと批判した。27日付中国時報などが報じた。
選挙戦で優位に立つ黄氏(左)だが、収賄が事実であった場合、当選しても取り消される(28日=中央社)
ダイソーは2015年11月から半年間、原発事故被災地の食品の輸入・販売で輸入禁止処分を受けていたにもかかわらず、輸入申請書類の内容を偽って輸入を続けたことが発覚し、今年5月に輸出入企業としての登録取り消し処分を受けている。かつてダイソー向けの商品調達を行っていたとされる葉氏は、黄氏の事務所が経済部国際貿易局(国貿局)や財政部関務署への働き掛けを行った他、ダイソーに対し書類に虚偽の日付を記載するなどの指導を行っていたと指摘。この結果、被災地の食品2,000トン余りが台湾に輸入されたとしている。
葉氏はまた、賄賂の一部の小切手は葉氏自身が黄氏の事務所に届け、黄氏がその場にいたこともあったと主張した。
葉氏の弁護士の葉慶元氏は、同事件は既に8カ月前に告訴したものの捜査が進展してないとして、検察は与党の市長候補であっても捜査を早期に推進すべきと訴えた。
これに対し、黄氏の選挙対策本部の広報担当、邱莉莉氏は「葉氏は詐欺事件の指名手配犯だ。国民党は詐欺グループの手先となったのか」と批判した。
中国時報は、黄氏陣営は事実関係を明確に否定していないとして、潔白を証明したいのであれば、葉氏の主張の重要な部分に反論すべきと指摘した。
なお、ダイソーの広報担当者は、黄氏に対する贈賄疑惑の報道について、ワイズニュースの照会に対し「現時点で事実関係の確認ができていない」としてコメントを避けた。
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