ニュース 社会 作成日:2018年10月29日_記事番号:T00080085
台北市でごみを出す場合、主に午後6~9時にかけて、「エリーゼのために」のメロディーを奏でながら最寄りの収集ポイントにやって来るごみ収集車を待ち受けることになる。仕事やアルバイトでこの時間帯に自宅にいられないことも多い一人暮らしのサラリーパーソンや学生にとって、ごみ出しは大きな悩みの種だ。そんな状況に商機を嗅ぎつけたある企業がこのほど、24時間自動でごみを収集する装置を市内2カ所に設置。独身者から「とても便利」と歓迎の声が上がっている。
1人暮らしの味方「iTrash」。そもそもごみの収集時間を限定する行政サービスは、現代人の多様化した生活習慣にあまりにも合っていないといえるだろう(皓揚環境リリースより)
桃園市の企業、皓揚環境科技は今年8月、同社が開発した無人自動ごみ収集機「iTrash」の1台目を台北市臨沂街、今月には2台目を建国北路の高架橋近くに設置した。24時間利用でき、生ごみなどの収集とペットボトルや空き缶類の回収機能を兼ね備える。交通系ICカード、悠遊カード(イージーカード)や一卡通(Iパスカード)を通じて料金の支払いや、リサイクル資源の提供に応じたチャージが可能だ。
iTrashを利用してごみを出す場合、悠遊カードか一卡通を挿入した後、装置に付いた小窓のような部分からごみを投入。すると重さが自動的に計量され、0.5キログラム当たり6台湾元(約22円)の料金がカードから差し引かれてサービス完了となる。
投入されたごみは冷蔵、脱臭機能を備えた装置内に保管されるため、周囲に悪臭が拡散するといった問題は生じないそうだ。また内部で最大180キロのごみを収納することができ、150キロを超えると自動的に契約する清掃会社に通知され、回収が行われるという。
一方、資源回収機能も同じく悠遊カードか一卡通を挿入した後、専用の投入口から資源ごみを投入すれば、ペットボトルで10本、スチール/アルミ缶で8個当たり1元がカードにチャージされる。
皓揚環境によると、利用が最も多いのは午後7~9時だが、午後11~12時と午前7~9時にもピークがあり、サラリーパーソンが退勤後や出社前に利用していることがうかがえる。
なお、台北市では専用ごみ袋の価格に上乗せする形でごみ処理費用を徴収している。ある独身の女性会社員は、いつも1枚当たり1.1元の最も小さい3リットル袋を使用してごみを出しているが、iTrashを利用した場合は6元と、割高に感じるものの、利便性はとても高いと評価している。
皓揚環境は来年、台北市、新北市、桃園市に100台のiTrashを設置する計画だ。
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