ニュース 政治 作成日:2018年10月30日_記事番号:T00080107
ダイソーによる福島第1原子力発電所周辺5県の食品の台湾への輸入・販売をめぐり、立法委員で台南市長選挙の民進党公認候補、黄偉哲氏(55)が2015年に口利きで2億7,000万台湾元(約9億8,000万円)の賄賂を受け取ったと納入業者、億豊富の総経理、葉啓中氏から告発された疑惑で、同選挙に立候補している元台南県長で無所属の蘇煥智氏(62)も29日、黄氏と黄氏事務所の曽碧珠主任、鄧振中・元経済部長、楊珍妮・経済部国際貿易局(国貿局)長の4人を汚職、利益供与の罪で告発した。30日付中国時報などが報じた。
黄氏はかつて蘇氏(中)の助手を務めていたが、台南市長の座をめぐって司法の場で反目することとなった(29日=中央社)
蘇氏は同時に、ダイソーの事件で経済部と国貿局に不正行為があったとして監察院に究明を求めた。
蘇氏の訴えによると、ダイソーは15年3月に福島原発周辺5県から13項目1万3,259件の食品を違法輸入したことが発覚したものの、経済部は8カ月にわたって処分を引き伸ばし、意図的な不作為によってダイソーへの利益供与を図ったとしている。
蘇氏はまた、黄氏はダイソー董事長を伴って鄧元経済部長に面会するなど同社側で立ち回ったと主張。葉氏は、ダイソーからの受注を材料に曽主任から脅しを受けて、小切手や工事の架空取引などの手段で計2億7,000万元の賄賂を渡したと主張していると指摘した。その上で、黄氏と曽主任は15年11月、楊国貿局長と担当者に対し、貿易法に基づく審査を行わずに、ダイソー側が提出する保証書によって輸入許可証を発行するよう違法に要求したと主張している。
蘇氏の訴えに対し黄氏は、蘇氏と国民党公認候補の高思博氏(49)を公職人員選挙罷免法違反と加重誹謗(ひぼう)罪で告発した。黄氏の委任弁護士である陳恵菊氏は「黄氏は圧力をかけておらず、口利きも収賄も行っていない」と潔白を主張した。
楊国貿局長と鄧元経済部長は共に「訴訟は事実に基づいて行うべき」として、蘇氏の指摘は根拠がないとの立場を示した。
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