７日付経済日報によると、ステンレス大手の允強実業（ＹＣイノックス）が30億台湾元（約110億円）を投じてトルコのイスタンブールにステンレス鋼管および裁断工場を設置するとの観測が出ている。初期の年産量はステンレス鋼管と板材４万8,000トンが見込まれるが、最大12万トンまで年産能力を拡充可能とする計画とされる。また台湾の鉄鋼メーカーのトルコ進出は初めてのケースとなる。観測について允強実業は「コメントできない」としている。
業界関係者によると、允強実業はこれまでにトルコ視察を行い、現地のステンレス年間消費量は１人当たり約３キログラムにすぎず、台湾の10分の１だったことから、「30年前の台湾」と似た状況にあり、市場が発展する余地は大きいと判断したという。
トルコ工場はイスタンブールの工業団地内に設置し、敷地面積は少なくとも２万坪を予定しているとみられ、原料は韓国・ポスコのトルコ工場から調達するほか、一部の特殊原料については自社で輸入する計画とされる。
