ニュース 社会 作成日:2018年11月8日_記事番号:T00080292
台湾中南部では例年、中国からもたらされる汚染物質がPM2.5(微小粒子状物質)が増える秋から冬にかけて大気汚染が深刻化する。きのう7日、台中市より南西の県市では行政院環境保護署(環保署)が発表する大気汚染指標、空気質指数(AQI)が「赤」(指数151~200・健康に良くない)一色となった。今年も外出時にマスクが欠かせない季節が到来したもようだ。
大気汚染に見舞われた嘉義県のもよう。統一地方選挙2週間前とあって、深刻な県市では大気汚染が与党民進党への攻撃材料として使われている(7日=中央社)
台中市より南ではきのう、大量のPM2.5が流入したことから各地で濃い霧に覆われたような状況が発生し、マスク姿が増えた。1平方メートル当たりのPM2.5濃度が92マイクログラムに上った台南市新営区の観測所では、いつも監視カメラに映っているはずの台南新営小学校が見えなくなった。
同じく新営区の興国高校ではきのう運動会が開催されたものの、あまりの空気の悪さに「生徒の肺が空気清浄機になってしまう」との懸念から早めの閉会となった。
PM2.5濃度が一時160マイクログラムまで上昇した南投県では、朝早くから視界の悪い状態となり、市民から「まるで毒ガス室の中で生活しているようだ」との声が上がった。
高雄市でも冬の大気汚染悪化は毎年恒例となっており、「人は薑母鴨(鴨肉をショウガと漢方で煮込む鍋料理)が冬を告げるというが、高雄では大気汚染が告げる」と投げやりな声が聞かれる。
高雄市では昨年冬、大気汚染の抑制を目的に公共交通機関運賃の3カ月(12~2月)無料化措置を導入したが、今年の実施について同市環境保護局(環保局)は「検討中」とコメントした。
きょう8日から11日にかけて中南部では大気の質が悪い状況が続くと予想されており、当面、外出の際はマスクを着用した方がよさそうだ。
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