ニュース 政治 作成日:2018年11月13日_記事番号:T00080369
接戦が伝えられる高雄市長選で、各社世論調査の数字に開きが出て、選挙戦終盤の情勢は非常に読みにくい状況となっている。
蘋果日報が世新大学世論調査研究センターに委託して実施した最新の支持率調査では、国民党の韓国瑜候補の支持率が35.4%、民進党の陳其邁候補の支持率が32.6%で両者の差は2.8ポイントにとどまる。このほか、29.9%が支持候補を回答しておらず、勝敗は予断を許さない状況だ。
ただ、蘋果日報の前回調査(9月)では、韓候補が31.2%、陳候補が33.8%だっただけに、韓候補が終盤に追い上げたことは確かだ。
今回の調査で、陳菊・総統府秘書長が高雄市長を務めた12年間の実績に対しては、52.7%が満足を表明した。ところが、それが陳其邁候補の支持に必ずしもつながっていない。前回市長選で陳菊氏に投票した人の18.3%は今回、韓候補に投票すると答えた。
見方まちまち
ただ、各社の世論調査はまちまちだ。本紙で取り上げた直近の世論調査を見ると、聯合報調査では韓候補が49%、民進党の陳其邁候補が32%。旺旺中時媒体集団の調査では、韓候補が45.3%、民進党の陳候補が36.2%で、韓候補の「大幅リード」という結果が出ている。
「韓流」と形容される韓候補の旋風をめぐり、世新大学新聞学部の彭懐恩教授は「韓候補は話題づくりに長けており、草の根の人物で人生の負け組だという印象づくり成功した」と評した。また、中台問題にあえて触れない戦略も奏功しているとみた。その上で、「現在の『韓流』は一種の集団心理で、皆に風邪をうつしたようなものだ」と形容した。
一方、陳候補の苦戦について、林濁水元立法委員は「敵を軽視したことが要因だ。韓候補は一日中放言を続けているが、陳候補が積極的に反応しなかったことで後れを取った」と分析した。その上で、韓候補は若者をあおる力があるものの、南シナ海の太平島で石油を採掘しようとか、10年以内に高雄市の人口を500万人に増やそうなどと現実性を欠く主張をしていると指摘した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722