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選挙公約をLINEで送信、衛生局長に批判


ニュース 社会 作成日:2018年11月14日_記事番号:T00080396

選挙公約をLINEで送信、衛生局長に批判

 来週24日に投票日を迎える台北市長選挙は、無所属で現職の柯文哲候補(59)と国民党の丁守中候補(64)を中心に接戦が予想されている。こうした中、台北市政府衛生局の黄世傑局長が勤務時間中に、同局の業務用LINE(ライン)グループを通じて柯候補の選挙応援とも取れる情報を送信。これが法律で定められた「行政の中立性」に違反すると批判の声が上がっている。

 台北市立聯合医院に勤める医師の告発によると、12日午前9時ごろ、LINEの業務用グループに黄衛生局長から柯候補の選挙対策本部公式サイトから引用した情報がリンク付きで投稿された。内容は高齢者医療に関する同候補の公約に関するもので、投稿後、聯合医院の副総院長を務める璩大成氏と翁林仲氏が「受け取りました」と返信した。

 告発を受けて黄局長は、衛生局の業務や政策に関わる情報、報道であれば内容の善しあしにかかわらずグループ内で共有するようにしており、柯市長の政見にも業務に関わる部分があったため投稿したと釈明。「特別な意図はなかった」と強調した。

 また聯合医院忠孝院区の医務長で、台北市議会議員選挙に立候補している洪士奇候補(親民党)も最近、業務用のLINEグループを通じ、柯市長が自身を応援する動画へのリンクを投稿した。告発した医師は「将来、市議に当選して予算を握る可能性のある上司に『支持しない』などと誰が言えるだろうか」と批判している。

 これを受けて洪候補は、リンクを一度に多くのグループに貼り付けた際、業務用グループにも含まれてしまったと釈明。不適切だったと謝罪した。

 なお中央選挙委員会(中選会)は13日、きょう14日から投票日まで、いかなる方式でも候補者や選挙に関する世論調査を発表し、報道、評論することを禁じると告知。「いかなる方式」の中にはLINEやメール、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)も含まれるとみられ、違反者には50万台湾元(約185万円)以上、500万元以下の罰金が科される可能性があるという。