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TSMC南科3ナノ計画、環境差異報告が差し戻しに


ニュース 電子 作成日:2018年11月15日_記事番号:T00080403

TSMC南科3ナノ計画、環境差異報告が差し戻しに

 行政院環境保護署(環保署)の環境影響評価審査委員会大会(環評大会)は14日、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)による3ナノメートル製造プロセス工場の新設計画に伴い南部科学工業園区(南科)管理局が提出した環境影響差異分析報告を、工業用水と電力使用量の増加分の確保に関する説明が不十分だとして差し戻した。15日付工商時報などが報じた。

 TSMCは6,000億台湾元(約2兆2,000億円)以上を投じて南科に世界初の3ナノ工場を建設する計画で、2020年の着工、22年末の量産開始を予定している。

 南科はこれに伴い、開発完了が31年と従来計画の17年から延期になる。1日当たりの工業用水需要は従来より7万5,000立方メートル増えて32万5,000立方メートルに、汚水量は5万2,000立方メートル増えて20万8,000立方メートルになり、汚水処理場の処理能力も21万立方メートルから24万8,000立方メートルに拡大する。また、電力使用量は211万5,000キロワット(kW)から299万5,000kWに増加する。

 環評大会では、拡大が予想される汚染への影響を明確にする必要があり、台湾電力(台電、TPC)と台湾自来水(台水)の対応能力を説明すべきと委員から指摘された。南科の林威呈管理局長は、経済部水利署およびTPCと協議の上、早くて1~2週間後に追加資料を環評大会に提出すると表明した。