ニュース 社会 作成日:2018年11月19日_記事番号:T00080474
南投県と花蓮県の県境に位置する標高3,417メートルの名峰、合歓山の山頂付近に設置された「武嶺」の展望台は、台湾の道路網における最高地点(海抜3,275メートル)として知られるが、この展望台を経由して運行し、「台湾で最も高い地点を走るバス」として親しまれた路線バス「6506線」がこのほど廃止された。
廃止された6506線の車両。路線バスながら観光バスのような役割を果たしてきた(16日=中央社)
豊原客運が運行する6506線は、台中市豊原区から、同市東の山間部に位置する村、梨山までの約167キロメートルを1日1便、6時間かけて結んできた。もともとは中部を東西に横断する「中部横貫公路」(省道台8線)を通行していたが、1999年の台湾中部大地震(921地震)で同道路の一部区間が通行不能となったことを受け、南投県埔里鎮、仁愛郷霧社地区、武嶺、花蓮県松雪楼、合歓山の宿泊施設「松雪楼」(海抜3,150メートル)などを経由し、大きく迂回(うかい)するルートに変更された。
これにより6506線は台湾最高地点を走るバスとなり、大勢の登山客に利用されるようになった。運転手は乗客がゆっくり写真を撮れるよう、景色が奇麗な地点で停車するなど人情味あふれる路線として人気を集めた。また政府の観光CMにも登場して話題となり、いつしか「幸福バス」などと呼ばれるようになった。
しかしこのほど、中部横貫公路の谷関~梨山間の通行が中型バスに開放され、豊原客運が同区間を結ぶ「865線」を開設したことに伴い、廃止されることとなった。
ただ、南投客運が南投県と花蓮県の県境に位置する高原リゾート地、清境風景特定区(通称・清境農場)から「松雪楼」までの区間を結ぶ「6658A線」を運行しているため、これを利用すれば今後も路線バスで武嶺まで行くことができる。
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