ニュース 自動車・二輪車 作成日:2018年11月22日_記事番号:T00080525
自動車大手、裕隆汽車製造(ユーロン・モーター)の姚振祥総経理は21日、台湾市場の今年通年の新車販売台数予測(大型車を除く)を42万5,000台へと、年初時点の予測43万5,000台から引き下げた。米中貿易戦争や、軍人・公務員・教員(軍公教)の年金改革で、消費マインドが冷え込んでいるとの見方だ。来年の新車販売台数は、横ばいか小幅減少で40万台余りと予測した。22日付経済日報などが報じた。
トヨタ自動車の台湾総代理店、和泰汽車は、台湾市場の今年の新車販売台数は44万台と見込む。裕隆集団の中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)は、今年42万5,000台、来年は42万8,000台と予想している。
なお、今年1~10月の新車登録台数は前年同期比1.3%減の35万7,132台だった。
台湾生産車、来年は成長
裕隆集団3社は21日、業績説明会を開催した。裕隆汽車の姚総経理は、台湾生産車の新車販売台数は過去5~6年、25万台前後で推移していたが、新車販売台数に占める割合は年3ポイントのペースで低下しており、今年は21万台でシェア50%を割り込むと予測した。台湾生産車の販売低迷で、台湾の自動車産業の先行きが不安視されているものの、姚総経理は、来年は台湾生産車の販売が今年より増えると予想した。
裕隆日産汽車の李振成総経理は、同社の今年の新車販売台数は約3万8,000台で、昨年4万2,000台を下回ると見通しを示した。新車買い替え時の貨物税(物品税)5万台湾元(約18万3,000円)減免措置の効果が薄れていること、年金改革の対象が台湾生産車の客層に当たること、24日投開票の統一地方選挙を理由に挙げた。ただ、今年11月上旬に発売した台湾生産の小型SUV(スポーツ多目的車)「キックス」が好評で、注文は2,000台を超えており、来年はさらなる新車種投入で、同社の新車販売台数が今年を上回ると予測した。
中華汽車、中東輸出再開
中華汽車は、来年第3四半期に商用車「デリカ」の新型モデルを発売予定で、来年の台湾、輸出を合わせた新車販売台数は5万台維持と見込む。また、「ベリカ」と「ジンガー」は中東の安全基準の厳格化を受け、輸出が滞っていたが、今年9月より新型「ベリカ」の輸出を再開した。今年400~500台の輸出を見込む。来年10月より新型「ジンガー」も輸出し、来年の輸出台数は1,000台と予想した。
中国市場、前年割れも
裕隆集団の自社ブランド、「LUXGEN(ラクスジェン)」の新車販売台数は、今年低迷したものの、電気自動車(EV)SUV「U5 EV+」、7人乗り「U6」などの発売により、来年は中台で前年比50%増の3万台を目指す。
中国市場の新車販売台数について裕隆集団は、今年通年は約2,900万台で前年比わずか12万台増加、来年は横ばいとみている。裕隆汽車の姚総経理は、米中貿易戦争が続けば、20年ぶりの前年割れもあり得ると述べた。
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