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記事番号:T00080549
2018年11月23日15:38

 太陽電池業界関係者によると、現在主流の高効率の単結晶裏面不動態型セル(PERC)価格が谷底と比べ17.6%上昇した。顧客から追加発注が相次ぎ、大手3社合併の聯合再生能源(ユナイテッド・リニューアブル・エナジー、URE)や中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)はフル稼働となっている。中国政府が5月末に太陽光発電補助の大幅削減を発表し、急速に冷え込んでいた太陽電池市場に、回復の兆しが見えてきた。23日付経済日報が報じた。

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 業界関係者によると、PERC価格は1ワット(W)当たり0.17米ドルに上昇した。製造原価を上回り、赤字覚悟の出荷をしなくて済む。顧客の中には、製品を確保するために0.19米ドルを提示するケースもあるという。300Wモジュール価格は、約2.6%上昇した。

 業界では、複数のメーカーがこれまでに減産、工場売却、人員削減を進めていたため、需要の急増に対応できず、価格が押し上げられている状況だ。

 業界関係者によると、中国政府は太陽光発電への補助政策を再開する意向がうかがえ、台湾政府が高効率製品の太陽光発電の買い取り価格を引き上げる可能性があることも好材料だ。

Q3で底打ちか

 UREの洪伝献董事長は、業界の単結晶PERCは需要好調で、価格が上昇しており、同社の生産ラインはフル稼働だと述べた。同社は台湾とベトナムでモジュールを生産しており、輸出向けや自社製モジュールの大部分でPERCを採用している。

 SASも、単結晶PERCの受注が明らかに増えており、フル稼働だと認めた。

 元晶太陽能科技(TSEC)は、単結晶PERCが同社生産能力の半分を占めており、製品価格が原価を上回ったと明かした。生産した単結晶PERCの大部分を、自社製モジュールに使用しており、台湾市場向けが中心だ。モジュール工場の稼働率は現在70%を超えており、12月には80%以上まで高まると予測。第3四半期が谷底だったと指摘した。

 業界関係者によると、小規模なモジュールメーカーは現在、低価格では単結晶PERCを調達できない状況だ。

単結晶​PERC価格、来年2割上昇も

 業界関係者によると、世界全体の2019年の太陽光発電需要は101ギガワット(GW)と予測されるが、単結晶PERC生産能力は50GWに満たず、供給逼迫(ひっぱく)が深刻化する見通しだ。来年の単結晶PERC価格は1W当たり0.21米ドルまで20%以上上昇すると予測した。

 単結晶PERC生産能力が比較的大きい台湾メーカーは、▽URE▽SAS▽TSEC▽明徽能源──など。業界関係者は、多結晶製品や、高効率でない製品の市況回復はうかがえず、高効率製品を生産していないメーカーは依然リスクがあると指摘した。

 今年下半期に太陽電池大手の茂迪(モテック・インダストリーズ)やTSEC、太陽電池用シリコンウエハーの緑能科技(グリーン・エナジー・テクノロジー)などが人員削減を行っている。

【表】

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